今夜はのれんをくぐって博多の屋台を堪能


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フクオカ屋台シーン

※今回の特集は、外国人の方に送る「福岡の屋台のキホン」。ここではその日本語ダイジェストをお届けします。

九州の福岡は屋台の街として有名である。街中にこれだけの屋台が並ぶ都市は日本全国でも珍しく、およそ200軒がここ福岡にある。街角の一角に、川岸に、はたまた公園沿いに立ち並ぶ屋台は福岡の観光スポットでもあり、多くの観光客が訪れる。もちろん、地元のひとびとにとっても憩いの場となっているのだ。

屋台のはじまりは、第二次世界大戦の闇市などで戦争引揚者や戦争未亡人などが生活のためにはじめたのがきっかけ。博多のなかでも特に長浜の屋台街は魚市場のそばで昼夜なく働く人のための、いわゆるファーストフードとして栄えた。
そんな博多の風物詩、屋台が実は年々減ってきているのもまた事実。1994年、警察が「一代限りの営業」との方針を打ち出し、営業者の高齢化によって年間10~20軒閉店している。ずらりと並んだ屋台をよりどりみどり楽しむことができるのは、いまだけ、なのである。

屋台での主なメニューは、餃子(福岡のものは一口サイズ)、ポークやビーフの串焼き、炒め物などの一品料理、そしてなんといってもとんこつラーメンが有名である。飲み物は、ビール、焼酎、日本酒はもちろん、お茶もあるので飲む人も飲まないひとも楽しめる。さらにスタンダードな屋台だけでなく、沖縄料理やてんぷら専門、フランス料理をはじめとする洋食など、ユニークな屋台もある。また、福岡の屋台はいくつかのエリアにわかれていて、それぞれに特徴がある。長浜では元祖とんこつラーメンが楽しめ、中洲では川岸の風を受けながら飲むことができる。観光客が多くにぎわっているところ、地元のひとが多いところなど、場所や客層も様々だ。
そして屋台の醍醐味といえば、人と人とのコミュニケーション。コンパクトな空間のなか、肩書きも地位も関係なくフランクなひとときを楽しむことができる。そんなふれ合いを楽しみながら、しっかり食事をしてもいいし、一杯だけ飲むのもよし、もちろんお酒はなしでラーメンだけ食べるのもOKだ。屋台は、あらゆるニーズに対応するフレキシブルな店舗スタイルなのである。

屋台の営業時間はエリアによって違うが、だいたい辺りが暗くなる19時頃から明け方4時頃まで。雨の日はお休みとなる。店舗ではないのでもちろんトイレはついていないが、屋台街はだいたい公衆トイレの近くにあるか近所の公共トイレを使わせてもらえるので安心だ。屋台のキャパシティは最大で12~15人くらいなので少人数で行くのがベスト。冬になると引き戸がついて風をよけてくれる屋台もあるが、基本的には寒くない格好をしていく工夫が必要である。
屋台の特徴として、衛生上食べ物は必ず加熱して出すというルールがある。なので本当は刺身や寿司など出ることはない。出てきたときにはご自身で食べるかどうか判断することもたいせつ。屋台によってはメニューや値段が明瞭でない場合があるので、頼む前に必ず確認することもおすすめする。日本語を話せる友人を連れて行けばもうばっちりだ。
屋台に行ったことがある人もまだの人も、フクオカ・ナウの特集を参考にフクオカならではの屋台ライフを満喫しよう!

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