渡辺通りから一本裏手に入った場所にある「有吉商店」。担々麺が人気の店だが、同店の一杯はひと味違う。福岡発祥のトンコツラーメンと担々麺を融合させた“博多担々麺”と謳うオリジナルメニューが看板で、中華料理店で味わえる担々麺とは一線を画す。一般的に担々麺は鶏ガラでとった澄んだスープを使うのがセオリーだが、「有吉商店」では豚の頭骨やゲンコツを約10時間炊いたトンコツ100%の白濁スープがベース。練りゴマをペースト状にした中国の調味料・芝麻醤(チーマージャン)にも頼らず、すりゴマが芳醇に香る自家製ダレを使うことで、濃厚ながらあっさり味わえる一杯に仕上げる。さらに、スープに少量入れる酢もポイント。酢の酸味が食欲をそそるのはもちろん、スープ由来のうま味とコクに加え、シャープなキレを感じる印象だ。モチモチ食感の中太縮れ麺、風味豊かな小松菜など、スープ・麺・具材のバランス感を重視するのも店主・有吉竜二さんのこだわりで、糸島のブランド鶏「万歩鶏」からとったスープに水菜とサニーレタスをトッピングしたヘルシー担々麺など、7種用意する麺メニューはどれも個性豊か。さらに、夜はアラカルトが充実。ネギソース、ネギマヨ、山椒塩の3種から味が選べるからあげ、プリップリの小エビが1尾入る水餃子など、酒のアテにピッタリなおつまみメニューがそろう。軽く一杯飲んで、シメの麺まで楽しむのもおすすめだ。
メニュー(消費税込み):博多担々麺¥740(24:00以降は¥800)、ヘルシー担々麺¥740、辛ネギ担々麺¥820、ラーメン¥580(24:00以降は¥680)、ニラジャンラーメン¥630、チャーシューメン¥680、昭和醤油そば¥660、からあげ3個¥380〜、虎爺の愛の水餃子3個¥360、おつまみ4点盛り¥580、豚ポン¥500、きびなご南蛮¥420、ビール小瓶¥430、ビール中瓶¥550
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn210, Jun. 2016)