大手門の静かな一角に、精進料理という日本料理の新しい可能性を感じさせる店「すずな」が誕生しました。旬の野菜を中心に、動物性食材を使わない精進料理のコースを提供する「すずな」。福岡出身の店主・木﨑雄紀さんは、京都での修行やNYの精進料理店「Kajitsu」での経験を経て、2025年12月、大手門の寺院敷地に店を構えました。
オープン初日に伺ったFukuoka Nowの編集長ニックと恵美子は、季節の食材を丁寧にまとめる京都仕込みの出汁と技をたっぷり堪能してきました。

メニューは、月替わりのコース料理。精進料理を看板に掲げるここ「すずな」では、仏教の教えに基づいて、肉や魚、卵などの動物性食材を使わず、野菜、山菜、果実、海草類を使用します。和食の肝である出汁にもいりこやかつお節など魚介系のものは用いないため、ベジタリアンやヴィーガンにも安心です。

先付:朴葉味噌
朴葉の上に、香ばしい味噌と京都「麩嘉」の粟麩。銀杏と佐賀の白石れんこんチップ、一度炊いて揚げた小芋

お椀:蕪の擦り流し
京野菜・聖護院蕪のポタージュ。京都の白味噌とオーツ麦で仕上げます。上には同じ蕪を使った蕪餅、そして糸島産の蕪の薄切り焼き。出汁は蕪の皮と昆布。
口どり:菊最中
NY「Kajitsu」の看板メニューを、オーナー「麩嘉」の許可を得て、ここすずなにも登場。香ばしい最中で胡麻豆腐を挟んでいただきます。
焼き物:大根ステーキ
糸島のオーガニック大根の皮とヘタと昆布の出汁で炊き、表面に醤油をさっと塗ってから天火で焼いた大根ステーキ。京都の白味噌を使った柚子味噌添え。

箸休め:柿のマリネ
朝倉の柿に、豆腐を使ったクリームを。アクセントはカカオニブ。

小鍋:白利休麩とトマトの小鍋
「麩嘉」から特別に直送される白利休麩、芽キャベツ、ほうれん草をフルーツトマトと昆布出汁で炊き込んだひとり鍋。九条ネギと一緒に。京都「麩嘉」の揚げる前の利休麩「白利休麩」はとても珍しい食材で、おそらく全国でも口にできるところはここだけ(?!)。

ご飯・粕汁
北海道の百合根の炊き込みごはん。大分の浜嶋酒造「鷹来屋」の槽しぼり酒粕と京都の白味噌を使った食感楽しい粕汁。

甘味
丹波の大納言を丁寧に炊いた自家製餡に、柿のペーストで作った蜜、黒糖の寒天と白玉を合わせたあんみつ。最後まで抜かりなく、丁寧に作られた品が続きます。

店主が一人で仕切るため、店はカウンター10席、4名掛けテーブル席2卓のみ。しばらくは1日8名限定、夜のみの営業とのこと。とはいえ、精進料理、京都、ニューヨークのミシュランスターレストラン…敷居の高そうなキーワードが続きますが、店主はとても気さくで、質問にも快く答えてくれます。オープンキッチンを囲むカウンター席は、女性一人でも楽しみながら落ち着いて食事ができる雰囲気。身体にやさしい、美味しいものを探している人にぴったりの料理店です。
メニュー(消費税10%込):コース料理 ¥8,000、
日本酒、ワイン、ビール、ノンアルコールドリンク、他
予約:092-600-4148 / Table check
