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大相撲十一月場所~九州場所~

州場所のみどころ

11月。会場である国際センター前にずらりと並ぶのぼり。時折、街ですれ違う和装姿の力士と瓶付け油の香り。福岡、冬の風物詩ともいえる大相撲十一月場所、通称「九州場所」がいよいよ開幕する。最近の取組で注目を集めているのはやはり、日本相撲界の頂点に君臨するモンゴル人初の横綱、朝青龍(高砂部屋)!今場所、前人未到の7連覇と初の年間完全制覇に望む。そして女性ファン急増中、相撲界のベッカム(!)と呼ばれるブルガリア出身の新進気鋭美男子力士、琴欧州(佐渡ヶ嶽)。先場所この2人の外国人力士が優勝争いで迫力ある大活躍を演じ、ここでイッキに相撲人気を押し上げたいところだ。大相撲九州場所では11月13日から27日まで。彼らをはじめ、日本相撲界の明日を担う力士達が集結し、勇戦を繰り広げる。今土俵はアツイのだ!

ニッポンの国技、スモー!

太古の日本からもとになる儀式が存在していたと言われている神のスポーツ、相撲。2千年の歴史、受け継がれるしきたり、格式と礼節を重んじる日本の国技でありながら、現在ではモンゴル、ブルガリア、ロシア、韓国等12カ国からの外国人力士が育っている。規定で各部屋に外国人力士の登録は1名のみという制限があるが、現在、幕内だけで12力士、実にインターナショナルな競技になりつつある。

知らないなんてモッタイない
なんだか「敷居が高い」イメージのある相撲の世界、実は意外とそうでもないのだ。観戦の料金は「枡席」と呼ばれる4人がけの席(42,500円/4名)から1人3,000円程度の椅子席までさまざま。そして後援会の会員しか座れなかった土俵すぐそばのタマリ席、通称「砂かぶり」(14,300円)も一般に手に入るようになった、間近であの迫力ある試合が見られるのだ。どっぷり相撲体験をしたければ、朝から国際センターに足を運ぼう。普段目にする事ができない序ノ口の一番は朝8:40から。十両の土俵入りの14:50頃には会場の熱気は高まり、伝統的な相撲の威厳を感じさせる。幕内力士や横綱の土俵入りは15:45ごろ、化粧まわし姿で土俵に入る力士たちの姿は壮観だ。そしてクライマックスは18:00頃、横綱朝青龍が登場する結びの一番は会場は緊張感と興奮の渦に包まれる。力士たちの勇姿を間近でみられる福岡にいるならば、是非足を運んでこのライブ感を味わってみて欲しい。外国人の友達にも日本の国技、伝統を知ってもらう絶好のチャンス。実際、相撲の人気は高く、日本人よりも相撲に詳しい外国人がいるのも事実。肩を並べて椅子に座り、酒をかわしつつ相撲観戦、なんてのもいいのではないだろうか。

<相撲トリビア>
● お相撲さんは昼寝好き?力士が食事の後、昼寝をするのは体重増加を促すため。
● ちゃんこ=鍋にあらず!相撲用語で、食事=ちゃんこ。だから、カレーもハンバーグも「ちゃんこ」なのだ。
● 力士の食事は1日2回 早朝に起きて稽古、その後朝昼兼用のちゃんこ鍋を豪快に!
● お昼にビールOK? これも体重のコントロールが目的。
● マッサージ 大食の力士、消化を助けるのに特別なお腹のマッサージを受けるとか。
● 相撲がオリンピック競技? オリンピックの競技として選ばれない理由として、女子禁制の伝統を重んじるため、と云われている。
● 福岡ダンジ 2005年現在、相撲協会に登録されている力士は695名、そのうち39名は福岡出身なのだ。
● 女性は御法度 女性は土俵への立ち入りを認められていない。大阪の女性知事が知事賞を直接授与する事ができないのもこのため。
● 賞金ってお幾ら? 幕内の勝利力士に与えられる懸賞金は1本あたり55,000円。史上最多は平成17年九月場所千秋楽の結びの一番、朝青龍-栃東の49本!
● しこ名も張りー? アメリカ人初の力士は、コロラド出身の「ハリー」という日系移民の子孫だった。

<こっちもアツい!九州男児>

魁皇: 幕内優勝5回、優秀な成績を修め、横綱候補筆頭とも云われていた地元福岡の人気力士の魁皇だが、最近は故障続き。再起をかける九州場所では、去年横綱朝青龍をも倒した得意の寄り切りや上手投げが炸裂する好戦を期待したい。友綱部屋。

千代大海: 北海道生まれ、お隣大分出身の大関、千代大海。突き、押し出しを得意とする迫力満点の一番は見物だ。ここ最近は元気がなかったが、8年間幕内入りした実力は正真正銘、ワルガキ千代大海健在。九重部屋。

~ スモウにトライ ~
知れば知る程面白い!相撲に興味を持ったら、実際に体験してみるのもいい。福岡市相撲連盟では週2回、有志が集まって稽古を行っている。まわしをキリリと締め、稽古する姿は真剣そのもの。水曜日 (住吉神社相撲場)、土曜日(福岡武道館)18:30~20:30。詳細は090-7927-4803(藤中氏)またはhttp://www.isamiashi.net/fsumo/のメールフォームからお問い合わせを。

Originally published in Fukuoka Now magazine (fn83 Nov. 2005)

 

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Fukuoka City
Published: Nov 1, 2005 / Last Updated: Jun 13, 2017

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