車窓からの景色を楽しみながら、沿線地域でとれた素材を使ったグルメを楽しむ列車の旅。豪華な仕様から、カジュアルに楽しめるツアー、田舎の里山風景を堪能できるものまで、九州各地で多様な観光列車が運行中だ。ワールドワイドに活動する人気のクリエイターたちが地域の素材や工芸品を使ってプロデュースする“移動レストラン”で、贅沢な時間を!
THE RAIL KITCHEN CHIKUGO
豊かな自然に恵まれた福岡県南部・筑後地域と福岡天神を結ぶ西鉄大牟田線に誕生した、初のダイニング電車。列車に釜を搭載し、ピッツァをメインに筑後の食材を使った釜料理をコースで楽しめる。八女の竹細工、城島の瓦、大川家具など沿線地域の伝統技術をポップなクリエイティブと融合させ、モダンでカジュアルなトレインクルーズが実現。あまおういちごのスパークリングワインで乾杯し、都心部から郊外へと移りゆく「日常の福岡」を車窓から楽しめる。予約時に伝えると柳川駅での降車(ディナー時は柳川から乗車)も可能だ。
THE RAIL KITCHEN CHIKUGO
・西日本鉄道
・運行開始:2019年3月23日(ブランチは6月〜)
・運行区間:福岡(天神)駅~大牟田駅(1日1便|金・土・日・祝)
・運行時間:ランチ(福岡天神駅11:50発→大牟田駅14:14着)、ディナー(大牟田駅 16:40発→福岡天神駅19:13着、金曜は16:40発、20:13天神着)
・乗車時間:約2.5時間
・料金:ランチ¥8,640、ディナー¥8,640
・料金に含まれるもの:前菜、野菜のプレート、お肉のプレート、旬野菜のピッツァ、お茶菓子、ウェルカムドリンク、食後の飲み物、乗車区間の運賃
・https://www.railkitchen.jp/
ことこと列車
産炭地であった筑豊各地を繋ぐ地域密着型の生活路線に誕生した観光列車「ことこと列車」。シックにリニューアルされたディーゼルカーが、のどかな田園地域を平均時速15キロでゆっくり走る。直方駅を出発してから約3.5時間、組子など木材を豊富に使った車内から九州の田舎風景を堪能しつつ、アジアのベストレストラン50に九州地方から唯一ランクインした福山剛シェフが監修した、沿線の食材を使ったフレンチキュイジーヌ(コース6品)を味わえる。車窓からも見える今川沿いにある老舗造場の日本酒や、あまおう苺を使ったクラフトビールなどご当地ドリンクも一緒に楽しめる。
ことこと列車
・平成筑豊鉄道
・運行期間:2019年3月21日〜9月29日
・運行区間:直方駅~行橋駅(1日1便|金・土・日・祝)
・運行時間:直方駅(11:20)、到着:行橋駅(14:52)
・乗車時間:約3.5時間
・料金:¥14,800
・料金に含まれるもの:フレンチコース6品、乗車区間の運賃
・http://www.heichiku.net/cotocoto_train/
或る列車
クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」に次ぐラグジュアリーな空間で、世界的なスターシェフ・成澤由浩さん監修のスイーツが主役のコースを味わうことができる、別名スイーツ列車。九州各地の食材を使ったBento Boxで幕開けし、旬のフルーツをたっぷり使ったデザート3品の後は、ゆっくり余韻を楽しむためのお茶菓子つき。現在運行中の長崎ルートは、海沿いを走るので車窓から広がる大村湾の穏やかな景色を見渡すことができる。
或る列車
・JR九州
・運行開始:2015年夏
・運行区間:佐世保駅~長崎駅間(1日1往復|2019年4月1日~5月12日の月金土日)
・運行時間:午前便(佐世保駅10:34頃発→長崎駅13:11頃着)、午後便(長崎駅 15:37頃発→佐世保駅18:37頃着)
・乗車時間:約2.5時間
・料金:¥25,000〜¥37,000(10歳未満乗車不可)
・料金に含まれるもの:九州の肉や魚、野菜を使った彩り豊かな弁当とスープ、旬のフルーツを使ったスイーツ3品、お茶菓子3種、飲み物、乗車区間のJR料金
・http://www.jrkyushu-aruressha.jp/
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn244, Apr. 2019)