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情熱の矛先

のこれまでの様々な国での経験はとても幸運だったけど、日本に住んだ数年間で、日本人はもっとも仕事に対して忠実なんだと悟ったよ。日本人の働き方や、互いに対する尊敬心とか国の治安は、すでに世界でも知られていることだから何も驚くことではないんだけど、ね。

zest of zeal

日本は第二次世界大戦を乗り越え、60年代後半には世界に影響を与える国の一つとなった。この急激な成長は、皆が一丸となって一つの目標に突き進むという日本式の働き方の賜物だ。我が家でも、妻は会社での仕事が忙しいのを理由に(毎度のことだけど…)今年は休暇を取らず、僕と2人の子供のフランス行きの旅費をサポートしてくれてる(彼女は良くできた妻さ)。仕事の大半、特に公共関係の仕事は、僕はそこまでの情熱を注ぎこむに値するとは思えないのだけど。

Zeal(熱意 / 情熱)という単語は、14世紀のギリシャ語zelosからきたもので、常に仕事に関する言葉として使われていたらしい。例えば「情熱と共に仕事をする」とか。日本の会社ではそれは当たり前のこととして捉えられているけど、僕が見るかぎり、熱意とか信念なんてのは全然イメージできないな。日本ではどちらかというと「一生懸命仕事する」の方があってる気がするね。例えそれがつまらないと思われる仕事でも、何か目的があって仕事をしてるはずなんだから(これが本当に話したいこと)。

誰もが一度は道路の端で働いている人たちを見たことあると思う。たくさんの人が重そうな機械を動かし、ユニフォームとヘルメットをかぶった人が指示を出している現場を。僕が間違って突進して仕事の邪魔をしないように、どの道を通ればいいのか親切に示す人もいる。それから、駐車場の誘導員たちもそう。彼らは深刻に、そして情熱をもって「ここに私が居ることに感謝しろよ。」って言わんばかりに駐車場入口付近で誘導している。実際に駐車スペースを見つけてくれるなら感謝するけど、たいていは一つの進行先を指すだけなんだよね。

他には駅のチケットカウンターも僕のお気に入り。込み入った列をやっとぬけると、13ものカウンターがあって、だいたい10のカウンターは開いてる。フランスではストライキがなくても、4つか5つ開いてれば良い方なのに。前の客が終わると、緑のランプがついて、「番号順にお次の方どうぞ」って呼ばれる。その上、カウンターの前にも人がいて(これが彼女の唯一の仕事じゃなければいいんだけど)お客がカウンターの行き来で迷わないようにどこに行ったらいいかを指示してくれる。デパートにもたくさんのスタッフが立っていて、一瞬目眩がしたけど、言い換えれば、それはみんなに仕事があるってこと。日本の情熱的な働き方に感謝しなきゃ。メキシコと違って電車は時間通り動くしね。たまに物事の進陟が遅いときもあるけど、でも、この真剣な熱心さが日本の社会を作ってると思うんだ。これって、ドーデショ?

remi

レミ・シャルパンティエ/フランス/フランス語講師

offyourchest

Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn179, Nov. 2013)

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Fukuoka City
Published: Oct 25, 2013 / Last Updated: Jun 13, 2017

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