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ニッポンのアイスクリーム特集

んな大好き、冷たいアイス!

アイスクリーム、氷菓子…冷たい夏の風物詩。特に私たち日本人が慣れ親しんできたおやつアイスに絞ってご紹介。外国人には日本のアイスのいろはを、日本人にはなつかしアイスの数々やアイス豆知識などもまとめてどーんとご紹介。
古くは平安の時代、氷を削り蜜をかけて食していたと「枕草子」にも記述のある氷菓だが、本格的にアイスクリームとして日本で製造・販売がされたのは明治2年(1869年)のこと。横浜で生まれた「アイスクリン」は当時としては非常に高価で、1人分で8,000円程の価値があったそう。鹿鳴館などで外国客をもてなすための高級品だったが、文明開化の波に乗り徐々に広く親しまれるようになる。そして大量生産のできるアイスクリームマシンが導入され、工業化の進んだ昭和30年代には人々のおやつとして定着した。今や、冷暖房の普及で季節を問わずアイスを食べる習慣も定着、人気のデザートとして今や不動の地位を確立している。2005年日本アイスクリーム協会が行った意識調査によると「食べて”幸せ”と感じるデザート」としてチョコレートやケーキ類を抜いて、堂々の一位を獲得。ひんやりとした冷たさと滑らかな舌ざわりが人気のアイスクリーム…当世ニッポンのアイスクリーム事情を追う!
××× アイスクリーム、最近のトレンド ×××

ひと昔の日本のアイスの定番といえば、バニラやラムネ味などの子供向けが主流、50円程のお小遣いで買えるものだった。それがコンビニのアイスコーナーには今や、60円のお手軽なものから1個400円近いプレミアムアイスまでが揃う。フレーバーも季節の果物や食材、そして限定の商品も出るなどもはや「こどものおやつ」の域にはとどまらなくなってきた。理由は簡単だ。1973年以降、我が国の出生率は減少の一途をたどり、現在は当時の約半分。単に子供の数が減っているのである。その分、大人の層にまでターゲットを広げた商品展開がされるのは至極最もな話。例えば、コンビニ限定に発売されたグリコの「スイーツイン」の対象層は20代~30代の独身男女。美味しいものを少しだけ、という購買層の傾向が伺える。より質を重視したものが多く開発されるようになり、牧場やホテル、レストランなどでもこぞってオリジナルアイスをだすようになった。また、小豆や抹茶などの「和」テイストのアイスが年齢の高い層に受け入れられるようになり、とうふや豆乳、黒ごまなどヘルシーな要素も不可欠になってきている。市場の変化と共に大きく変わりつづけるニッポンのアイスクリーム、子供から大人まで受け入れられるホッ!とできる要素はそのままに、これからまだまだ発展していく勢いなのだ。
××× 変わりダネ?! アイス! ×××

アイスの定番といえばバニラ、チョコ、ストロベリー。しかし!こんな一風変わったアイスも存在するのだ。話題作りか、はたまた嗜好品の可能性への飽くなき追求がそうさせるのか?!各地渾身の逸品ご賞味あれ!

○ドラキュラ・ザ・プレミアム (315円)


ニンニクの名産青森の新郷村イチオシのアイス。1カップに半玉のにんにくが入っているので滋養強壮効果は絶大!栄養ドリンク代わりにもどうぞ。
新郷村ふるさと活性化公社/青森

○ サボテンのアイス(262円)


愛知県春日井市はなんと全国の8割のシェアをしめるサボテンの名産地なのだ。食用さぼてんのエキス入り、ちょっぴり苦みのあるさぼてんアイスですっきり。
レストラン春菜/愛知

○ 牛たんアイス(262円)


見た目チョコチップアイス、その実体は牛タン!お味は…まんま牛タン(笑)製造元は宮城県のお菓子屋さんだが、その商品開発力でオリジナル商品の依頼も全国から来るそう。
風月堂/宮城

○ 納豆アイス(315円)


納豆好きのパラダイス「フードパーク納豆家」の納豆アイスにはつぶつぶのひきわり納豆が!栄養価も高い納豆、あとをひく美味しさ、だ!
博多フードパーク納豆家・粘ランド/福岡
××× 明らかになるアイスの事実! ×××

○ 国別生産量トップ3
アメリカ 6,116,140 KL
中国 2,191,103 KL
日本 818,000KL
コメント: スイーツ大国アメリカがダントツの1位、中国のアイス市場も最近右肩あがり。人口が圧倒的なだけに予断をゆるさない。日本は堂々の3位と大健闘、アイスクリーム大国なのかも!?

○ 日本の都市別アイスクリームひと家族あたり消費量トップ3(円/年間)
金沢市(石川県)8,789円
長野市(長野県)8,497円
川崎市(神奈川県)8,338円
コメント: 和菓子を初めとする甘いもの文化があり、そして全国有数のアイス安売り県である金沢が堂々の一位。我が福岡市は7位、意外にも那覇市(沖縄)が最下位の4,644円。南国だから暑さに強い、ということか・・・?

○ 日本人1人あたりのアイス量
日本の年間生産量は818,000キロリットル、130mlカップ換算で63億コ、単純計算すると1人あたり49.5コ!

○ 猛暑にはやっぱりアイス!
史上最もアイスが売れたのは、各地で最高温度40度超を記録した1994年の大猛暑の年。小売価格で6,000億円も売れた。だって、暑かったんだもの。

○ 今の3大フレーバー!
昔は「バニラ・チョコレート・ストロベリー」がトップ3だったが、ここ最近の3大フレーバーは「バニラ・チョコレート・抹茶」。和風味のフレーバーが一般的になり、上の年齢層にも受け入れられている証拠なのだ。
××× 誰もが一度は食べた、懐かしの味 ×××

お小遣いの100円玉を握りしめ、駄菓子屋でアイスの入った大きなケースの底に手を伸ばした頃…。そんな昔からあるロングセラーアイスをご紹介。

製品名: ブラックモンブラン


製造元:竹下製菓
発売: 1965~
九州の人間にはなじみ深い、ロングセラーアイス。九州に帰省する度に食べるというディープなファンもいる程。あっさりバニラアイスとカリカリのチョコクランチ、当たりくじつき!

製品名: メロン玉


製造元:丸永製菓 他
発売: 196X~
メロン型の容器に入ったメロンシャーベット。子供の頃はみんなの憧れの味、空き容器でさえ宝物。大人になった今でも懐かしくて時々食べる人もいるはず。

製品名:焼いもアイス


製造元:井村屋
発売: 1982~
見た目も味も「焼いも」のアイス。焼いもの皮を模した薄紫色の最中にしっかり焼いもの味のするアイスが!遊び心満載でちゃんと美味しい人気もの。

ホームランバー


製造元:名糖
発売: 1962~
日本で最初に市販されたアイスクリームバー。銀紙につつまれた四角いバニラアイスのお楽しみは、スティックに「ホームラン」とあればラッキー!もう一本もらえる。
××× アイスクリーム試食会×××
さあさあ、和風アイスの試食開始!ニッポンテイストは果たして外国人の舌にあいますかどうか!?

○ あいすまんじゅうVS きなこもち

試食した人 スザンナ(アメリカ)
コメント ふむ、あずきとバニラって意外とあうのね、ウマー!対するきなこ味はコーヒーとピーナッツが混ざったみたいな味だなあ
(あいすまんじゅうの勝ち!)

○ 雪見だいふく VS 抹茶ぜんざい
試食した人 プリンセス・マンゾン(フィリピン)
コメント アイスなのに「苦い」ってオモシロい…皆も食べてみてよ、びっくりするよ。私、おもちのアイスすごい好きなの。えー、もうないの?!(雪見だいふくの勝ち!)

○ 和ごころ& ハーゲンダッツブラックセサミ

試食した人 セルジ・ビロ(スイス)
コメント アイスにイモが入っているのなんて初めて食べたよ!黒ゴマ味は今まで食べた中で一番美味しいアイスだ~!
××× アイスクリームプレゼント! ×××
今回のアイス特集いかがでしたか?早速食べたくなった皆さんに丸永製菓のオイシーアイスの詰め合わせプレゼント!欲しいひとは http://www.kyushu-now.com/presentsにアクセスしてね!

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Originally published in Fukuoka Now magazine (fn90 Jun. 2006)

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Fukuoka City
Published: Jun 1, 2006 / Last Updated: Jun 13, 2017

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