Now Reports

観光客気分で毎日をエンジョイ!

今日の世界における日本」を九州大学で学んで2カ月が過ぎた。日本文化に触れられるからこのチャンスに飛び付いたのよ。おかげでこれまでに相撲や稲刈り、お茶会などを楽しむことができたわ。今月は歌舞伎と博多をどりにも行くつもり。でも私が出会った日本人のほとんどは、これらの伝統文化を経験したことがないって言ってる。間違いなく、この文化に誇りに思っているのに。こんなに素晴らしい文化にすぐに触れられる環境にありながら、正しく理解できないままだなんて、もったいないの一言に尽きるわ。

fn181 dodesho illo

多くの外国人は「日本」といえば、東京のような現代的な大都市や、トイレをはじめとするハイテクを挙げるんだけど、日本のもうひとつの側面、芸者や侍、相撲などの伝統芸能も忘れてはだめ。芸者には京都で会うこともできるし、相撲だって実際に観戦すると迫力あるわよ。私が相撲観戦に行った時は、観戦していた多くの外国人が”相撲”という文化を楽しんでいたの。国技である相撲は特別なスポーツで、他の伝統文化と同様、それが当たり前にある日常ではないことを、外国人が日本人に知らしめることができないかしら?外国人が相撲を見るためにいくら使っているかを知ったら、日本人はどんなに恵まれた環境にいるかに気づいて、すぐにチケットを買いに走るはずよ。

先月は唐津くんちを見に行ったんだけど、人の力だけで6mもの山車を引き、街中を練り歩く姿に感動したわ。年に一度のこの祭りにはたくさんの人が集まって、音楽やパレード、出店を楽しむの。祭りは各地のカレンダーにも記してあるくらい人々にとって重要なものなのに、相撲や歌舞伎、お茶会となると、現代の日本人には馴染みが薄いみたい。これらのイベントに参加するには結構な費用がかかるのはわかるけど、それが関心をもたない理由にはならないわ。相撲や歌舞伎の一番安いチケットは夜遊びに出かけるくらい(3,000円)だし。毎度とはいかないにしても、日本人として生きている内に一度は経験してもいいんじゃないかな。自分の趣味じゃないって思うかもしれないけど、試してみるまではわかならいでしょ。

日本は第二次大戦以降、劇的な変化を遂げてきたのは誰もが認めるところ。今の若い人たちは、先人達が発展させてきた経済やテクノロジーの恩恵を受けられて本当にラッキー。だからこそ「旧式」への理解に欠けているかもしれないけれど。伝統という話に戻ると、人の手で米の収穫をするなんて効率的じゃないけど、それでも「古来日本」として一生に一度は経験しておくべき。全ての日本人と日本に来る旅行者、老若男女すべてに、相撲や地域の祭りへの参加を薦めるわ。外国人たちの行動を真似してみて。後に延ばすのではなく今すぐに、よ。歌舞伎や相撲が地元の人々に支援されなければ、自分達の文化から見放されてしまうも同然なの。ということで、私は日本人読者の皆さんに強くお薦めします。自分の国でも観光者になるべきよ。ドォーデショ?

fn181 dodesho author

ジェニー・クック/イギリス/学生

offyourchest

Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn181, Jan. 2014)

Category
Others
Fukuoka City
Published: Dec 26, 2013 / Last Updated: Jun 13, 2017

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ページトップに戻る