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美の基準っていったい??

本に来て2週間経ったある日、職場の人達と飲みに行った先で私は胸を触られた。それも日本人の若い女性に。んん? 何か彼女が勘違いしているのかと思ったけどそうじゃなかった。酔ってもないし悪びれた様子もなく、私の胸をぎゅぎゅっと触わり、さらに大きな声で賞賛し始めたの。ふざけてただけにしてもあまり気分はよくなかった。でもそれは特別な出来事じゃなく、その後も似たような状況は繰り返された。例えば行く先々で「青い目がきれい」「ブロンドが羨ましい」「足が長くていいよね」って私の外見、それも日本人女性にない特徴ばかりを褒められる。でもそれはどうやら、単に見た目が日本人と「違う」ことからくるらしい。それにしても、青い目でブロンドの人なんて雑誌や街のポスターに溢れているのになんで?? そう考えると、日本のメディアに溢れている、いわゆる西洋の美の価値基準が原因ってことに気が付いたの。私はメディアが発信する「美」というのは基本的に、見る人に『今のあなたではだめよ!』と感じさせ、新しい商品を売るための戦略だと思ってる。(ちょっと言い過ぎかしら?)現に努力してやっとその「理想の美」というものが手に入ったと思ったら、今度は別の新しい美の基準が用意されていて、またそれを手に入れるためにあれを買わなくちゃ、これをやらなくちゃの繰り返し。実際アメリカでは、私はホントに平均的なルックスの人。ましてや足なんて小さい時からのコンプレックス! だからこそ、メディアに踊らされてダイエットやエクササイズをするんじゃなくって、ありのままの自分を自分が受け入れられるように私なりに努力しているの。みなさんの“美”とは? ドォデショ?
毎回シリーズでお届けする「ドォデショ?」。あなたも日頃の疑問や不満、提案なんぞを思うがまま、筆の動くがままに書き綴ってみてはいかがでしょう。。
Illustrations by Shirley Waisman

Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn75, Mar. 2005

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Fukuoka City
Published: Mar 1, 2005 / Last Updated: Aug 1, 2019

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