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ガイコクペディア

し日本の歴史や建築、文化や政治について何も知らなくても、たまたま外国人に投げかけられる、いわゆる、どうでもいいような問いかけ、例えば「これはトイレの列ですか?」に答える時と同じ、これまたどうでもいい長たらしい答えを僕は知ってる(けど使わない)。

日本在住のある特定の外国人たちは、大半の話題に対してそれが何であるかを問うこと無く、知識をひけらかすかのように長々と、とにかく喋り出す。同じ外国人として言い訳が許されるんだったら、これは関わったら大変な狂犬病の一種と思いたい。
その狂犬病にかかった外国人たちに矛先を向けたら最後。知らないことを恥じるどころか、いい加減な知識を披露するチャンスを与えたも同然。つまり、質問の意味を認識するどころか、彼らにはそんなこと関係ないんだ。以前の僕はこの狂犬病にかかっている「外国人教師」という人種の背景を知らなかったから、ゴミ箱の話が議論に高じた際にひどい目にあってしまったよ…。

僕はもちろん、仲間の英語講師たちは、英語圏の人々が東京までのチケットを手にする方法のひとつに「先生」の肩書きを得ることがあるってことを知っている(この事実について日本で正式に資格取得をした教育者たちは強く異論を唱えるべきだよ!)。
この「先生」という、日本国内では威力ある肩書きをもつことが魅力的であることは分かるけど、日本在住のジャパンタイムズ コラムニスト、有道出人(外国人を拒否した銭湯と小樽市を相手取って起こした差別訴訟で有名な米国出身の日本国籍取得者)はこのような人々のことを「社会的に厄介なネットを使える田舎っぺ」だと斬ってるよ。もし僕もこの人種の一人だとすると、日本にいる英語を話す外国人の大半は、英語学校やALTのような「架空の先生」じゃないかな?外国人居住者が自分の知的優位性を見せびらかすために教師の肩書きを使い、それが内面的な要素や資質が全く問われずに先生になれることが問題さ。ほら、今日も日本には続々と好奇心と期待に満ちた外国からの若者が到着している。こういった人々が、日本の外国人居住者の中で最も厄介な人々になりえるんだ。彼らは本当に必要なのかい?
日本はきちんと教育を受けた外国人にとってはヒドい場所なんだけど、僕自身はこんなに馬鹿げたことを毎日見聞きすることを、決して喜んではいない。ブロガーだから、おもしろおかしく取り上げてるだけさ。9年間も学校に行き、英語を教えてはいるけど、仕事をろくにしていない外国人のステレオタイプと見られるストレスを常に感じている。間違っても自分が「箸を使う猿」だと見られたくはないんだ。その不安をぬぐい去るためにも、素晴らしいものを意識して見聞きし、賢くあるよう注意しているけど、難しく近づき難い人だと思われないために、面白い人である努力もしているよ。僕ら外国人居住者の大半がここ日本では、同じようなプレッシャーと不安に直面しているから、軽々しくやってきた人たちと同じように扱われることに失望させられる反面、何でも知っているように振る舞う人々を心配すらしている。
僕は日本について学ぶことが大好きで、もっと知りたいと思っている。でも目的はひけらかすのではなく自分のため。探求と問題解決、そして異国への好奇心で来日したのだから、意味のある有機的な学習体験がしたいんだ。iPhoneから情報を仕入れた他の外国人から学びたくなんかない。
それはさておき、ミクロアグレッション(発言者が差別や偏見のつもりはなくても、または受け手が考え過ぎであってそうともとれる微妙な行動や発言のこと)について考えてみないかい?


エリク・サルバッジオ
アメリカ/英語教師

Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn163, July 2012)

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Fukuoka City
Published: Jun 27, 2012 / Last Updated: Jun 13, 2017

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