全国有数の酒どころとして知られる福岡は、酒の材料となる水に恵まれ、酒米の生産も盛んです。現在、福岡県の酒造組合には65蔵が加盟し、伝統的な日本酒だけでなく、地域の風土を活かした個性的な酒を作るところも増えています。
福岡県酒造組合では、福岡県内の酒蔵の技術向上と福岡県産の日本酒の認知向上を目指し、市販酒の鑑評会を毎年行なっています。各酒蔵は、日本酒と本格焼酎で定められたそれぞれ5つの区分ごとに1点ずつの出品が可能で、12回目となる2024年は、日本酒は5区分で96点、本格焼酎も5区分で93点の出品がありました。
日本酒の出品区分
1. 純米大吟醸酒の部(精米歩合 50%以下)
2. 大吟醸酒の部(精米歩合 50%以下)
3. 純米吟醸酒・純米酒の部(精米歩合 51~59%)
4. 純米吟醸酒・純米酒の部(精米歩合 60%以上)
5. 吟醸酒・本醸造酒の部(精米歩合 51%以上)
本格焼酎の出品区分
1. 麦焼酎 長期貯蔵の部(樽貯蔵以外)
2. 麦焼酎 樽貯蔵の部(長期貯蔵でないものも含む)
3. 麦焼酎 常圧蒸留の部
4. 麦焼酎 減圧蒸留の部
5. 各種焼酎の部
日本酒の審査基準は;
・純米酒・本醸造酒:「食中酒としておいしく飲める酒」
・純米大吟醸酒・大吟醸酒・純米吟醸酒・吟醸酒:「香味の調和や特徴がそれぞれの品格及び飲用特性から良好である酒」
それぞれの区分にふさわしい特徴があり、いかに欠点が少ないか等の点を重視して評価され、個性も評価されます。
本格焼酎の審査は;
長期貯蔵等、プレミアム性のある本格麦焼酎を中心に、香味の調和が良く、良好な個性がありもっと飲みたくなる焼酎が品質目標。原料・蒸留方法・貯蔵方法等の製造方法の違いによる品質特性を考慮して、個性と香りや味とのバランスがとれているか等の点が重視されます。
審査は、各県の醸造試験場の技術者や、国税局など公設の技師ら11名(本格焼酎は10名)が、銘柄を伏せた状態で、鑑定官の舌(感覚)のみで判定します。つまり、一般に販売されている福岡県産の酒を毎年プロが鑑定し、香りや味など総合評価を出し、優秀と認められるものに金賞が与えられ、その中でも優秀な商品に「福岡県知事賞」と「福岡県議会議長賞」が授与されます。
今年の発表は9月5日。さぁ、今年はどの酒がラインナップするかお楽しみに!