昭和9年、サンパウロ州がブラジルコーヒーの宣伝を目的に開業し、昭和21年に再開した福岡最古のカフェ、ブラジレイロ。「もちろん1番のこだわりはコーヒーです」と断言するのは2代目店主の中村好忠さん。豆は厳選された最高品質の3~4種類をブレンドし、自ら毎日焙煎している。店の顔でもあるマイルドブレンド(¥450)は誰もがすっと飲めるまろやかな味わいだ。創業時からコーヒーだけでなく、食事にも力を入れているのがここブラジレイロの特徴で、2人のコックが店の厨房で腕を振るう洋食はすべて手づくりだ。昔ながらの味を受け継ぐ洋食の王道、ミンチカツレツ(¥950)やオムレツライス(セット¥930)に加え、新メニュー、イタリアンサンドセット(¥800)などを求め、終始客足が絶えない。古くを守りつつ、新たなテイストも加えながら真摯に客をもてなす姿勢は、今日も常連や若者らを魅了し続けている。
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn219, Mar. 2017)