フクオカボランティア大作戦!


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きっかけみつけてボランティア

 そろそろ年末年始を意識するこの季節。どうやって一年を締めくくろうかと、浮き足立つこの季節にナウが注目したのはボランティア。今号では幸せなクリスマスシーズンを前「ちょっといいことしてみませんか?」ということで、きっかけとなるべく福岡ボランティアの現場をチェック!

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きっかけ見つけてボランティア
 そもそもボランティアとはVolunteer=志願者、有志。10月の新潟県中越地震でも全国から集まったボランティアの姿が連日放送されていたし、年末には積極的に募金を求める学生のボランティアの姿を多く目にするようになる。他にもボランティアという言葉に連想されることといえば、高齢者施設の訪問やゴミ拾い、身近なところでは献血が小さな社会貢献としてわかりやすい。
 とはいえ一言にボランティアといってもその活動は個人、団体、寄付、実働などさまざま。活動ジャンルも環境、芸能、文化、福祉など幅広い。かつてボランティア=奉仕といわれた意識よりも、もっと気軽で日常的な存在として、より気軽に参加できる活動に変わってきた。また、ボランティアを始めた理由を聞かれ、友人の誘いと答える人も多く「きっかけさえあれば」と思っている人が意外と多いのかもしれない。
 ラッキーなことに、福岡は全国的に見てもボランティア活動が活発なエリアといわれ、2004年5月の調査ではNPO法人は526団体、法人認定を受けていない団体も含めると900を越える。その数は年々増え続け、今まで興味のなかった人をも巻き込む勢いで活動は活発化しているのだ。「誰かのために」と考える前に自分に何ができるのか、したいのか。その基本的な思いを持っていれば、誰もがいつでも始めることができる。それがボランティアなのだ。

<<ボランティア用語>>
NPO: Non Profit Organizatiion
民間非営利組織: 利益追求のためではなく、社会的な使命の実現を目指し活動する組織のこと

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×× まずは情報収集! ×× 
福岡にはいくつかのボランティア活動の窓口が設置されています。

1  福岡市NPOボランティア交流センター
「あすみん」の愛称で知られる公設民営のサポートセンター。NPOやボランティアをはじめとする市民活動の情報、交流拠点として、活動場所、情報提供を行っている。館内には利用登録団体のパンフレット、イベント、ボランティア募集など、幅広く公開。

 ボランティアへの意識は年齢を問わず高まっています。始めるきっかけは友人に誘われて、自分の趣味を活かしてなどが多いようです。まずは興味のあることや気になっていることから気軽にはじめてみませんか。いろんな活動をご紹介します。お気軽にご利用ください!

2 福岡市ボランティアセンター /社会福祉法人福岡市社会福祉協議会
福岡市の社会福祉に関するボランティア活動の拠点。ボランティアをしたい人とボランティアに来てほしい人をつないでいる。随時ボランティア登録を受け付けており、朗読や点訳、病院ボランティアなど、約190のボランティアグループと約2000人の個人ボランティアの登録がある。より細やかなサポートをめざし、各区にもボランティアセンターを設置。

3 福岡県NPOボランティア支援センター
県内の医療、福祉、まちづくり、教育など、幅広い分野のボランティア活動を支援。NPOと行政、企業などをバランスよくつなぐ中間支援組織として機能している。H.P.では最新の募集情報、イベント情報がアップされ、県内の活動が紹介されている。

4 福岡県国際交流センター/こくさいひろば(福岡県)
外国人の生活情報、日本人の海外留学情報などの国際交流の拠点。語学、文化ボランティア登録をはじめ、外国人に限り、伝統舞踊や歌、スポーツなど、個々の特技を活かしたボランティア活動の人材登録制度あり。ホームステイ、ホームビジットボランティアの窓口もこちら。

5 福岡国際交流協会/レインボープラザ(福岡市)
福岡市中央区1-7-11イムズ8F/092-733-2220
http://www.rainbowfia.or.jp
観光や生活情報、国際交流に関する情報のほか、関連本やビデオのレンタルも。語学ボランティア、ホストファミリー登録によるボランティア活動のあっせんあり。語学力、福岡エリア在住であることなどいくつかの条件をクリアすれば日本人、外国人問わず登録可。

×× 今から始めたい人の ボランティアガイド ×× 
 無理せず、楽しく興味あるジャンルでボランティアを始めてみよう! というわけで、 今回は市内を拠点に活動する5団体を紹介。

■ グリーンバード
福岡市中央区薬院1-6-5/092-761-3139
http://greenbird.jp

活動状況: 毎週月・木 7:30~8:45朝掃除、毎月第3日曜 14:00~16:30日曜掃除、他既存のイベントに賛同。
活動地域: 天神、大名地区他 ※集合は警固公園Free Wave前。イベントの場合は不確定。
参加方法: 自由参加

 「きれいな街は人の心もきれいにする」をコンセプトに、かっこよく街のクリーンアップ活動を進めるグリーンバード。週2回、月1回の定例そうじに加え、どんたくやサンセットライブなどのイベントで清掃する彼らの姿をご存知の方も多いはず。「街をキレイにすることはカッコイイ!」という思いに賛同した学生、社会人を中心に活動が続けられ、緑のベスト姿でゴミ拾いをする様子はぐんぐんと知名度を上げている。

■ NPO法人福岡どうぶつ会議所
福岡市中央区天神 3-11-1/092-738-1151
http://www.animal-fukuoka.org

活動状況: H.P.とNPO Cafe de(i)にて里親募集中
活動地域: 福岡市内
参加方法: メールにて申し込み

 写真展やフォトコンテント、講演会などを通じて、福岡市内で処分される動物の現状を伝え、無責任な飼い主たちへ啓蒙活動を続ける団体。動物管理センターに集められ殺処分の対象となっている犬猫を譲り受け、里親に引き渡すまでをボランティア家庭で世話をするという活動を中心に「殺さない街-福岡」をめざしている。一般からも里親募集の依頼を受け、HP上と事務局のパネルにて情報を公開している。

■ 環境共育を考える会
http://homepage3.nifty.com/kan-iku

活動状況: 毎月第1土曜日森林ボランティア、毎月第3木曜日勉強会他。
活動地域: 久山町他
ボランティア参加方法: 電話もしくはメールにて

 月2回、間伐を中心に森林手入れ、棚田の保全や野菜作り、室内での勉強会など、自然と人との結びつきをテーマに環境活動行う団体。森の中に入り、森林保全のための林業、森での遊び方などをレクリエーションを通じてわかりやすく伝え、自然への意識を高めている。会員は10代~70代と幅広い。

■ レスパイトサービスボランティア 「かたつむり」
福岡市中央区舞鶴1-2-22/092-737-6280 (松原さん)
http://www.fukuoka-vc.or.jp

活動状況: 毎月第4土曜日 13:00~16:00
活動拠点: 早良区ももち福祉プラザ
ボランティア参加方法: 見学後に参加

 障害児を一時預かり、その家族に休息、もしくは冠婚葬祭や急な用事などに気兼ねなく出かけてもらおうというもの。月に1度の活動には、10人前後の障害児が集まり、学生や主婦など、幅広い年代のボランティアと一緒におもちゃやゲーム、公園などで遊んでいる。立場を意識することなく「週末の午後を一緒に遊ぼう」という主旨のもと活動しているのため、自由に参加することができる。

 ×× パトロール ××
福岡市内には、街の安全を守るべく、民間のパトロール隊が結成されている。週末の大名や親富孝通り界隈など、制服に身を包んだ彼らを知っている人も多いはず!

■ 日本ガーディアン・エンジェルス 福岡パトロール
080-5433-4602
www.guardianangels.or.jp

活動状況: 毎週土曜日20:00~
活動地域: 天神界隈
参加方法: 見学後に参加

街のパトロールと合わせて美しい街づくりにも力を入れている。毎週土曜日20:00、今泉公園(中央区)に集合。

■ Fukuokaストリートホークス
福岡市中央区舞鶴 1-1-3/092-771-0673
http://www.street-hawks.com

親富孝界隈
毎週土曜日19:30~22:00、親富孝界隈をパトロール。入隊条件は国籍、性別を問わず18歳以上であること。

 ×× 福岡ホームレス事情 ×× 
 ボランティアに注目する中で、市内のホームレスを積極的にサポートしている団体があり、行政もそれに対する対策を行っていることを知った。確かに駅、公園、河川には多くのホームレスがブルーシートを広げている姿を見かける。彼らはなぜその場所を選んだのか、今後彼らは何を望むのか。周辺のサポートと合わせて福岡のホームレス事情を探ってみた。

増え続ける福岡のホームレスへの支援とは?
 平成15年の全国一斉調査によると市内のホームレスは607名。うち52名は女性が占め、駅を中心に、公園や河川など、各地に点在している。その数は年々増え続け、近隣住民、施設管理者とのトラブルも少なくないという。
 そんな中、平成14年に「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」が成立し、ホームレスの自立に向けた国単位での取り組みが始まった。福岡市の場合、本人の状態により支援方法を就労支援、緊急支援、要援護支援の3つに分け、時にボランティア団体と協働体制で支援を行っている。市の担当者によると、支援の第一歩は直接面談。自立の意志を確認した上で、求める人に対してはそれ以上のケアをしていくのだという。方法はかなり地道な作業で、市内の公園等を市の職員が歩いて回り話をするというもの。ただ、彼らの思いはひとつではなく就職を望む人、あくまで路上生活を望む人など、人それぞれ。だからこそ面談をした上で、自立への意欲を持った人にはしっかりとサポートしていきたいというのが市の見解だ。
 その他、民間のボランティア団体による支援にも注目したい。彼らの活動は「炊き出し」。公園や教会で、温かい食事が無料で提供されている。ただそれは一時的に食事を用意することが目的なのではなく、これもまた支援の第一歩として位置づけられている。まず食を通して現状を見つめるきっかけを提供し、本人の意識改革から支援していこうというもの。この場合も同じく、
社会復帰の意識を確認した上で住宅の提供。就労のサポートを行っている。すべて寄付、義援金でまかなわれ、ボランティアスタッフのサポートなしには成立しないといっても過言ではない。
 日常、見過ごしてしまいそうな問題であるが、一度自分たちの暮らす町の問題として、ホームレスについてほんの少し考えてみるのもいいかもしれない。

<<福岡市のサポート体勢>>
就労支援
「NPO法人福岡ホームレス支援機構すまいの会」と協働で、自立への意識を持ったホームレスに期限を設けて住まいを提供。そこで就労サポートを行うというもの。

緊急支援
同じく「介護賃貸住宅NPOセンター」と協働で子ども連れ、妊婦など、緊急に住宅を必要とするホームレスに住まいを提供するというもの。実際、女性のホームレスが全体の1割を占めるという。

要援護者支援
これは法律が施行される以前からの取り組みで生活保護などの医療面でサポートしている。

■■ ホームレスサポート団体 ■ ■
以下、市内を拠点に活動ホームレス支援団体。興味のある方はぜひとも一度ご連絡を!

■ 福岡おにぎりの会
 美野島司牧センターを拠点に、ホームレスへの炊き出しを定期的に行う。メンバーはクリスチャンだけでなく、地域の方、学生など様々。「路上のいのちにあなたの思いを!」をモットーに、炊き出しの支援を通じて、ホームレスが現状から抜け出そうとする気持ちをサポートしている。また、保証人制度の確立、窓口相談の充実、炊き出しの回数増加など、活動の幅が広がっている。

■ 正式団体名/福岡おにぎりの会
www.pastorama.com/homejp.html
住所/福岡市博多区美野島2-5-31美野島司牧センター内
電話/431-5785
活動状況/12月~3月第2週毎週金曜日、4月~11月第1金曜日炊き出し
活動地域/司牧センター
参加方法/飛び入り参加歓迎。

■ 博多ニューライフ
 毎日、博多駅や市内各地の公園で 某外資系大型スーパーの援助を受けた食料品を配布、毎月一度の炊き出しなど、社会復帰を目的にホームレスのサポートを行っている。8年ほど前に自費でおにぎりを配り始めたことをきっかけに、現在は30~40名のボランティアスタッフ他、企業からの援助も加わる活動に発展。宗教に関係なくボランティアへの参加は大歓迎。炊き出しには約300名のホームレス集まってくるという。

■ 正式団体名/博多ニューライフ
福岡市博多区博多駅南3-13-29 博多ニューライフ教会内
電話/481-5477
活動状況/毎日食品配布、毎月最終土曜日15:00~炊き出し、毎週木曜日勉強会
活動地域/福岡市内
参加方法/自由参加
 
「ホームレスに嫌悪感を感じる人もいるかもしれませんが、直接対話することできっと考え方が変わると思います」と団体を代表のゴール氏。

<<コラム>>
気軽にできるボランティア!
http://www.bc9.org
身近なことから始めよう!ということで献血はいかが? 市内には3カ所の献血センターがあり、健康ならばは気軽に誰かの命を救うお手伝いができるというわけ。今回、何かを始めたい!と思った方、おすすめです。

■ 献血ルーム・ハッピークロスフクオカ
福岡市中央区 IMS8F / 092-726-1188
天神の真ん中イムズ8Fにある九州最大規模の献血ルーム。木目調の明るいフロアーで、テレビを見ながらゆっくり献血することができる。「血液」を感じさせないオシャレな雰囲気が魅力のひとつ。

■ 献血ルーム・キャナルシティ
福岡市博多区キャナルシティ/092- 272-5853

■ 血液センター天神出張所
福岡市中央区天神5-3-1/092-721-1400

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