熊本市 藤崎八旛宮例大祭


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夏の終わりを告げる、賑やかな肥後の大祭

「もういつの間にか秋だねぇ…」9月に入るとこの言葉もチラホラ耳にするが、みんなはいったい何をキッカケにそう思っているだろうか。屋外プールの営業が終わってしまったり、急に食欲が増して間食する手が止まらなくなったり、なんだか感傷的な気分になって恋愛小説を読んでみたくなったり…そんな時?
 熊本の人はこうだ。どこからともなくラッパの音が聞こえ、街が少しづつ賑やかになってくると、藤崎八旛宮の秋の例大祭が近づいているコトを知り、「あぁ、今年も秋がやって来たなぁ」と感じる。そんな秋の到来を告げるこの祭りは9月11日から15日まで5日間にわたって催され、熊本県下でも最大規模のもの。伝統儀式を含め様々な行事があるが、なかでも最終日の15日には“随兵行列”が行われ、最高潮の盛り上がりを見せる。2回に渡って行われる行列は、まず朝6時頃に藤崎宮を出発して練り歩き御旅所へと向かい、夕方にはその道を戻るというコース。「ドーカイ、ドーカイ」のかけ声とともに、ハッピを来た勢子(せこ)がラッパや太鼓を打ち鳴らしながら、おめかしした飾り馬を追いかけていく。参加しているのは、企業・高校OB・愛好会などなどで集まった団体で、その数なんと60以上。勢子たちの艶やかないでたちも見ていて楽しいが、その飾り馬の威勢のよさもかなりの見ごたえがあるぞ。迫力満点、志気高揚、参加者も見物者も大人も子どもも街中が興奮の渦に包まれ、街の隅から隅までズズズぃっと祭り一色になるのだ。
 祭り気分で心が満足した後は、お腹の方も満足を。博多ラーメンとはひと味違う、熊本ラーメンをぜひ味わってから帰路に着こう。福岡からは交通の便もよく、日帰りでも十分楽しめる街、熊本。秋の到来を肌で感じることのできる、ちょっとした小旅行になりそうだ。

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