とろける甘みを存分に
ホークスの王監督はじめ和田選手他、ヤンキースのゴジラ松井など、スポーツ選手のサイン、写真が所狭しと並ぶ、席数24というこぢんまりとした店内。彼らはみんな、万太の豚しゃぶの味を知ってしまった常連たちだ。かつて旅行先の鹿児島で食べた黒豚に感動した磯田さんご夫婦が始めた店で、扱う豚肉は正真正銘、鹿児島の黒豚。産地や餌、生育までを県によって厳しく管理され、鹿児島の温暖な気候で育てられた血統書付きの黒豚は、弾力や保湿性が高く、豚肉特有のくさみのないやさしい味わい。しゃぶしゃぶで食べると一層甘みを増し、さらりと口の中でやさしくとろけてしまう。最近でこそ、黒酢や黒麹、黒砂糖など、鹿児島の「黒」が注目されているものの、開店当時の福岡は“黒”ブーム到来前。黒豚というブランド名が注目されたというよりも、実際に食べた人の「旨い！」という感想が口コミで広がっていったのだ。そして、ここでの旨味ポイントに梅ダレ、ポン酢、ごまの3種のつけダレがはずせない。中でも肉の旨味をより一層際だたせるタレは磯田さんオリジナル。梅を日本酒で煮詰めただけというその味は、豚肉の繊維にたっぷりとしみ込み、肉の味をダイレクトに味覚へと伝えてくれる。さらに、たっぷりと肉を満喫した後は、スープにチャンポン麺を入れて余すところなく豚肉を味わうというのが、万太流だ。
口の中でとろける黒豚しゃぶしゃぶ1人前1970円（写真は2人前）。
地下鉄西新駅6番出口より徒歩約5分。週末の予約は必須。
店を切り盛りする磯田さんご夫婦
福岡市早良区西新1-7-10 てんぐ屋西新ビル1F
092-823-3788
万太
＜営業時間＞18:00～24:00（23:30 L.O. ）
＜休み＞不定休（火曜日が多い。予約があればオープン）
＜料金＞黒豚海鮮鍋1570円、黒豚角煮940円、黒豚コロッケ420円、黒豚カリカリサラダ520円、焼酎1合650円～、
