僕は毎日、夢の中にいる。


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だってもうすぐロス・バン・バンに会えるんだよ!

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サンティアゴ・エレーラ
NPO法人ティエンポ・イベロアメリカーノのセンター長を務めるサンティエゴさんは、サッカーとマテ茶が大好き。囲碁の方は最近なかなか時間がとれなくてできないのが残念だとか。
http://www.tiempo.jp
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アルゼンチン出身のサンティアゴさんは現在、天神にあるNPO法人ティエンポ・イベロアメリカーノ(ラテン文化センター)のセンター長。ティエンポは今年、設立8周年を迎えてNPO(特定非営利活動)法人に認証された。毎年能古島で開催されるカリビアンフェスティバル「イスラ・デ・サルサ」の発案者でもある。

今年も「イスラ・デ・サルサ」の時期がやってきましたね!
今年はゲストにロス・バン・バン が来るので、僕自身も楽しみなんですよ。彼らはキューバの音楽の歴史を作った偉大な人たちだから、福岡で会えるなんて夢みたいです!やっぱりラテン音楽の魅力を伝えるには、最高のアーティストを紹介することがより深い理解につながると思うから。

会場に能古島を選んだのはなぜですか?
能古島は、福岡市内にあってすぐ近くなのに自然を感じられるでしょう?人と人のコミュニケーションを深めるのに、これ以上最適な場所はないと思いました。それに船に乗っていくことで、「現実」と「夢の世界」とのスイッチが切り替わるのもいいですよね。

そもそも、ティエンポ発足のきっかけは何だったんですか?
アルゼンチンにいた頃、限界のない自分や自由な心を探し求める旅に出ようと思い立ちました。その時の所持金が600ドル、はじめは3ヵ月ぐらいのつもりだったんですが、旅費を稼いでは次から次へと旅を続けていたら結局2年半、40数カ国の大旅行になりました(笑)。そしてひとつの土地に定住し、自分の文化とは全く違う文化をもっと知りたいと思い、福岡に住み始めました。そしてたくさんの日本人と出会いながら、お互いの文化交流を通じて自分探しのきっかけになればと思い、それがラテン文化センター・ティエンポ・イベロアメリカーノ発足のきっかけでしたね。

現在の活動内容を教えてください。
大きく言うと、スペイン語やポルトガル語の語学講座、ダンス、音楽、アートといった芸術部門、イスラ・デ・サルサのようなフェスティバルを開催する国際交流事業部門とカフェ・レストラン、サンチョ・パンサの運営です。これらはすべて異文化体験を通して自分探しにつながるので、ラテン文化を正しく理解してもらうためにも、例えばラテンダンス講座ではコロンビアのバランキージャー民族舞踊団ダンサーを講師として、レストランでは現地からシェフを招いています。

会員数は700人を越えて、NPO法人に認証されたことについてはいかがですか?
ティエンポ・イベロアメリカーノのコンセプトは「異芯伝心、人と人とのコミュニケーション」。”異芯伝心”って僕のとても好きな言葉で、「芯」は世界にひとつしかない自分の個性だから、「芯」は異なっても心は伝え合える。そしてこのコンセプトに共感して集まってきた人々に囲まれていることを僕はとても幸せに思います。今、会員は700人以上いるけど、規模は全然意識してないですね。ティエンポは誰の所有物でもなく、みんなのモチベーションが集まって色んなことができるドリームメーカーマシンみたいな感じかな。

サンティアゴさんが初めて福岡に来た時と現在を比べてどうですか?
もう14年も前だから、その頃は外国人が珍しかったのか、街でよく「サインしてください」なんて言われましたよ(笑)。今ではそういうことがなくなったから、それだけ外国人が受け入れられるようになったってことでしょうね。

福岡がもっとインターナショナルな街になるためには何が必要だと思いますか?
福岡は地理的にも恵まれているし、人も温かいし、本当にたくさんのベースができていると思います。だから無理に国際化、国際化って言わない方がいいんじゃないかな。ナチュラルなままで、色んな活動を通して経験をたくさん積めば、自然と育っていくと思います。

日本とラテン文化の違いについてはいかがですか?
ラテン文化は融合することが得意ですね。色んな人が入ってきた歴史があるから、交わることに対してすごく柔軟。国籍なんて誰も気にしないし、だから日系のフジモリ大統領が誕生したりする。逆に日本に来た当初は、日本の文化を学ぶために囲碁ばかりしていましたよ。

囲碁ですか!?囲碁から学んだ日本ってどんなところ?
囲碁はアジアの文化、精神が反映されていてすごく奥が深い。チェスはキングさえ倒せばいいから攻撃的なのに対して、囲碁は全体のバランスが大切なんですよね。攻撃しすぎたら負けてしまうところがすごく勉強になったし、面白さを感じました。そして、ラテン人をスプリンターだとしたら日本人はマラソンランナー。最後まで諦めずにやり遂げようとするところは僕も同じなので、そこは僕の中にある日本人らしいところじゃないかな。

最後に、これからの夢は何ですか?
夢ってさ、みんなずっと先の未来のことを言うでしょう?僕にとっては「毎日」がすべて夢なんです。だってもうすぐロス・バン・バン を迎えてみんなで一緒に踊れるんだよ!

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