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リティ監督2年目の挑戦!

にスタートした今シーズンのアビスパ福岡の目標は、もちろんJ1リーグへの復活。シーズンスタート当初は、思ったように選手獲得の契約が進まなかったり、選手のコンディションが揃わなかったりと、容易ではない状況であったのは確か。しかし、リティ監督は自信をもって準備を進めてきたという。例えば、今季からチームに入ったオーストラリア人の3選手については、「金銭に物を言わせてヨーロッパから選手を連れて来ることは、今のアビスパにとってはかなり難しい。しかし日本よりもレベルの低いオーストラリア国内リーグで活躍する、国際大会での経験豊富な選手が日本でキャリアを積むことは、彼らにとっても幸せなことだと考えている。もちろん、そんな彼らが国際大会に関する知識や、ヨーロッパサッカーの系図を他の選手へ伝える効果も期待しているし、彼ら自身が主力選手となることも狙っている。」のだそう。

オーストラリア人選手たち以外にも、J1横浜FマリノスからU-20日本代表選手ハーフナー・マイクを期限付きで獲得し、アビスパはこの選手獲得戦略で上昇気流に乗ることを企てている。当の身長194センチのストライカー、ハーフナー・マイク選手は日本代表になるとも予想されており、彼の登場はJ1昇格を目指すチームと監督の野心を象徴しているかのようだ。

実際のプレー面では、前述のハーフナー選手とチーム内の主軸の鈴木選手が、6月に日本代表選手へ招集されることが予想されている。しかしリティ監督自身が何かが足りないと感じていた昨シーズンに比べて、若手・ベテラン・外国人選手とバランスがとれている今シーズンのチームは、そういった変化すら競争心を掻き立てる好材料となるであろう、とみている。

観客動員数はJ2リーグの中でも良い方のアビスパだが、今シーズンの試合は、より多くのファンやサッカー初心者、そして熱狂的なアビスパサポーターと共に、選手たちのエキサイティングな攻撃的プレーが相まって高潮に達することをリティ監督は期待している。特に、サガン鳥栖やロアッソ熊本との九州対決は、サポーターと一体となったパワーが必須だ。九州ダービーの重要性を意識し、選手とファンは同じくらい大切だと考えているリティ監督にとっては、九州内でトップを走ることも重要なポイントなのだ。

ちなみにリティ監督は、日本のサッカー界を世界レベルで見て、日本代表チームでさえも世界レベルの才能を持つ選手が足りていないと感じており、日本人選手の日本離れを危惧している。環境を求めて出て行くのではなく、環境を作ればいい、そして世界で一番支持されているスポーツのサッカーであるように、アビスパ福岡も一番支持されるチームであるよう、リティ監督は熱望している。

2007年の監督就任以来、ピエール・リトバルスキー監督が全力を注ぐ“アビスパ福岡のJ1リーグ昇格”。

今回フクオカナウでは、偉大な実績を残すサッカー界のヒーローであり、福岡で活躍する外国人のひとりでもあるリティ監督に会い、彼とアビスパを応援するための特別プロジェクトを計画しました!

Mark Rudan マーク・ルダン
身長192cmのセンター・バックのルダン選手は、ドイツ1部ブンデスリーガでプレーした後、アジア各国でもプレー。リティからは実質的なリーダーだと認められる彼は、試合中も監督からの指示を回りに伝える司令塔的な役割も果たす今季の主力選手だ。

Ufuk Talay ウフク・タレイ
10年間程トルコでプレーしていた経歴をもつウフク選手は、ルダン選手と同じくシドニーFCから移籍。ミッドフィルダーとして起動力を備えた攻撃的なプレーが特長の彼は、お茶目な悪戯っ子のような瞳が印象的な32歳。

Joel Griffiths ジョエル・グリフィス
オーストラリアで最も優れた能力を持つサッカー選手の一人である彼は、期限付き移籍選手。昨シーズンはオーストラリア1部Aリーグで印象的な12ゴールを決めている。福岡の生活も楽しんでいるというジョエル選手は、陽気で気さくな28歳。

Originally published in Fukuoka Now magazine (fn113, May, 2008)

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Fukuoka City
Published: May 1, 2008 / Last Updated: Jun 13, 2017

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