インタビュー:麻生渡 福岡空港ビルディング社長

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福岡空港の特徴と、第二滑走路に関する計画とポイントは?

福岡空港の乗降客数は日本で3番目に多く、2014年の実績では、1番は羽田空港(約7,276万人)、2は成田空港(約3,287万人)。そして少し差はあるが、福岡空港(約1,970万人)です。近年、特に国際線利用のお客が増えており、この1,970万人の内、320万人くらいが国際線利用です。毎年、利用者数は順調に増えているが、福岡空港の最大の問題は2,800mの滑走路が1本しかないこと。離発着の回数は通常16万4千回程度だが、実際には17万回を超えており、非常に滑走路が過密状態。例えば、東京羽田は滑走路は4本あり、成田は2本。福岡は滑走路1本でこれだけの数を処理できているが、世界的にも非常に高密度の空港であるということ。

このような状態ですから、福岡空港の第一の課題は、早く2本目の滑走路を作ること。以前から2,500mの2本目の滑走路を作ることを公言していますし、作ることによって離発着回数の容量自体を引き上げなくてはならない、というのが最大の課題です。
ようやく来年度に国家予算がつく目処がたち、誘導限界を打開するための待望の2,500m滑走路の着工見通しがたったことは、福岡にとって大変画期的なことです。

しかし、空港の運営を行いながら、且つ、2,500mの滑走路を作るための用地買収なども必要ですから、実際に完成するのは約10年後になるでしょう。

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「10年後ですか?!」
はい、それくらいになるという見通しです。いずれにしましても遠い。

福岡空港の特徴・自慢の点は?
福岡空港は多様なお客を受け入れ、送り出していますが、お客様に対するサービスは世界一であると自負しています。なぜなら、150万人都市・福岡市の中心部から、地下鉄であれば5分程度でアクセスできる、つまり都心部へのアクセスが極めて便利である点で、この空港はお客に時短サービスを提供できる。これに関する満足度は世界一と言っていいほど高い。私たちはこの利点をできるだけ生かすべく、地下鉄を通し、陸上では高速道路や周辺の道路整備を進め、今後もさらに便利な空港にしていきたいと考えています。

一方で、都市の中心にある空港なので、騒音や環境についても配慮しなくてはいけない。都市型の空港である以上、当然、住民の皆さんと意思疎通をよくして、環境対策、騒音対策を進めていかなくてはならない。緻密、緊密に地域の人たちと対話をしながら、地域の皆さんに空港運営に理解・協力をいただくということに大変努力をしております。現に大きな信頼関係が地域の皆さんと空港との間に形成されていることも福岡空港の特色であり、自慢の点です。

ソフトやサービスに関して
(はい、ありがとうございました。そうですね、お聞きした話はほとんどハード的な話なのですけども、ソフトとかサービスなど新しいものは、何かご予定がありますか。)

まず、この東側ビルを建て替えるにあたって我々の国内線側のビルをセットバックします。合わせて、より能率的な空港にするために、空港内の飛行機が実際に使う誘導路の面積を広げるという工事に着手しています。幾つかの特色をもつ新しいビルを建設予定ですが、地下鉄で訪れる利用者が便利に最短ルートで移動できるよう1階の航空会社カウンターや到着ロビー、2階の出発口への直通エスカレーターやエレベーターを設置します。利用者が使いやすく、時間的に機能の高いビルにしていきます。また、今後は空港の安全面も非常に大事なので、出発旅客と到着旅客を完全に分離するような作りにします。他にも、安全面においては様々な対策を打っています。

それから環境面への配慮も非常に大事にしていますので、植栽や省エネルギーを採用したビルにしたいと思います。
また、空港公園も作りたいと思っています。今までの空港は、飛行機に乗り降りするお客だけの場でしたが、地域の皆さんが集まって色々な行事やイベントができる、あるいは色々は賑わいごとの拠点になるような、地域の活力拠点になることを目指していきたいと思っています。空港利用者が大切なのは変わりませんが、地域の活性化にも役立つことも考えて空港・空港ビルを作っていきます。

福岡空港民営化についての社長の見解は?
民営化は、今から具体的にどうするか、ということが決まっていきます。スケジュールや中身がこれから議論されていきますから、今の段階であまり申し上げることはないです。

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空港の将来に関する麻生社長のビジョン、福岡空港の強みは?
また、これからの福岡空港の参考にしたい空港はありますか。

参考にしたい空港は、特に思い浮かばない。
なぜなら、他所の空港は都市から離れており、その結果として広大な敷地を使っている。そして滑走路も4本・3本整備している。特に国際線をもつ空港は巨大型空港であるのに対し、土地を広げる余裕がない福岡空港は、コンパクトな空港を作らなければならない。巨大空港は飛行機に乗るまでの距離が長いが、福岡の場合はそのような不便さがないことが特色です。離発着の本数を大幅に増やせない制約は引き続きありますから、その中で「コンパクト空港」という考え方を基に、その良さを引き出していく。

昨今で言われる一流空港というのは、非常に大きな空港が多い。それをモデルにするのではなくて、新たに「空港と都市のコンパクトモデル」を世界を視野にいれて作っていきたいというのが我々の考えです。

Fukuoka Airport Official Website: http://www.fuk-ab.co.jp/english/

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