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現代に伝わる虚無僧の尺八

蓋という深い編笠をかぶり、尺八を吹きながら全国を行脚して回る虚無僧。その独特の姿は時代劇にも度々登場し、目にした人も多いと思います。虚無僧は、もともと普化宗という禅宗の一派の修行僧です。この宗派は尺八を吹くことで悟りを得ることを目指していて、剃髪はせずに深編笠をかぶって尺八を吹いて托鉢していました。

こうした虚無僧は遠い昔の存在のように思われていますが、現代にもその伝統を受け継ぐ寺がまだ存在しています。博多の一朝軒も数少ない虚無僧寺のひとつです。寛永年間(1624~43年)に京都明暗寺の僧が博多に下り、筑前で最初の虚無僧寺を開きました。その後は何度か場所を移し、現在は博多区御供所町の西光寺内に移っています。

そして、ここに伝わるのが「一朝軒伝法竹(でんぽうちく)」という尺八の音曲です。京都明暗寺の流れをくむことから明暗流(または九州明暗流)とも呼ばれています。明治時代に政府が普化宗を禁止したため、一朝軒を含む全国の虚無僧寺は一時廃滅してしまうのですが、尺八奏法はその後も受け継がれて、やがて復興します。今は第22代目の看主が尺八の伝統を守っています。

普化宗では尺八は修行の道具であり、学ぶ場は修行の道場です。一朝軒の道場では一般の人も尺八を学ぶことができ、60曲を超える音曲をすべて覚えると免許皆伝の証しが授けられます。日本文化に興味を持って尺八を学ぶ外国人もいるそうです。さまざまな場所で演奏活動もしてきましたが、新型コロナの影響で一時休止中。それでもこつこつと修行を続けています。

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Hakata
Published: Sep 30, 2021 / Last Updated: Sep 30, 2021

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