「野菜や魚は産地や鮮度にこだわるのに、チョコレートは加工された製品を材料として使って作るということに疑念がなかったんだ。」と、とあるドキュメンタリーに出演した著名シェフが言っていた。確かにそうだ。バレンタインでのチョコレート作りだって、チョコレートを溶かして再び固める、が一般的なレシピだ。新鮮なチョコレートを仕入れましょう、とは考えたこともない。
しかし昨今は、チョコレートの原料となるカカオの産地や、製法へのこだわり、そして、それに関わる人たちの考え方など、チョコレートにおいても生産者に光をあてた新しいエコシステムがある。カカオ豆(bean)を厳選して仕入れ、焙煎、粉砕など、板チョコ(bar)になるまでの全工程を、一つの工房でおこなうBean to Barスタイルが、まさにそれだ。
Bean to Barチョコレートの中でも、さらに、カカオ豆の産地をブレンドすることなく、1つの産地のカカオ豆で作る、シングルオリジンのチョコレートは、Bean to Barチョコレートを味わうには打ってつけだ。
この花札をモチーフにした和紙に包まれるのは、2021年9月3日に発売されたばかりのシングルオリジンのチョコレート「UCAYALI 70%」。
日本初上陸となるペルーのウカヤリ地方で採れるカカオ豆と、オーガニックシュガーのみを原材料に作られたこのチョコレートバーは、カカオ豆の透き通るような華やかな香りがする(感覚的に、スペシャリティコーヒーのシングルオリジンにとても近い)。
オフィシャルサイトには「すっとしたフルーティさとチョコレートのコク」と表現されているが、まさにその通り。焙煎された豆が醸し出す独特の酸味・渋み・苦味を感じられる、華やかなチョコレートだ。
福岡では、西通りと国体道路の交差点近くに店舗があるgreen bean to bar CHOCOLATE(グリーンビーントゥーバーチョコレート)で販売されている。他にも、green bean to bar CHOCOLATEオリジナルのシングルオリジンのチョコレートバーや、ミルクチョコに福岡県うきはのほうじ茶を加えた福岡店限定チョコレートなど、bean to barチョコレートが豊富に揃う。
商品名:『UCAYALI 70%』¥1,944
green bean to bar CHOCOLATE 福岡店
福岡市中央区今泉1-19-22 天神CLASS 1F
https://greenchocolate.jp
Fukuoka Nowレポート(2018年2月):https://www.fukuoka-now.com/ja/food/green-bean-to-bar-chocolate/
チョコレートの世界を描いたドキュメンタリー「The Taste of Nature 世界で一番おいしいチョコレートの作り方」がAmazon Prime Videoにて公開中。南米へ野生のカカオを探しに行く様子など、甘いだけじゃない、ディープなチョコレートの世界を見ることができる。