クラフトビールとヴァンナチュール中心のワイン、そして、地中海と中東の料理を提供するガストロパブ、casime。けやき通りの入口に2022年10月にオープンして以来、そのユニークなメニューやセンスに惹かれた感度の高い人々が集う話題の場所だ。
席に着いたら、まずはクラフトビールで喉を潤そう。カシメオリジナルのクラフトビールは、フルーティとスパイシーが混然一体となったMade in Fukuokaのセゾン(Fukuoka Craft)と、ローストしたモルトの香ばしさが特徴のブリティッシュレッドエール(Hobo Brewary)の2種。他にもIPAやペールエールなど3種類程のドラフトビールがタップに繋がっている。
ワインも、ヴァンナチュールを中心とする赤・白・オレンジなど常時5種類がグラスで提供され、ボトルもシャンパン含め80種類ほどが揃う。
今どきの好みを知り尽くしたかのようなドリンクのラインナップに加え、料理のメニューもユニーク。
福岡ではまだ珍しい中東料理だが、ひよこ豆と白胡麻のペースト「フムス」や、焼きナスと胡麻のディップ「ババガヌーシュ」、子羊のソーセージ「メルゲーズ」など、世界のグローバルシティでは一般的に知られる代表的メニューが、ここカシメでも定番メニュー。
香り高いスパイスがアクセントのキョフテ(ラムとビーフのつくね)や、あか牛などのお肉は、薪火でじっくりと火入れするため、外側はサクっとしながらも中はジューシーに仕上がる上、薪の薫香も楽しむことができる。
メニューを見ると、好奇心を掻き立てられるものばかりで、どれを選ぶか悩ましいが、ここでは一品ずつ頼むのではなく、何品か一緒に頼んで、それぞれのソースで食べることをおすすめしたい。
例えば、中東の食卓に欠かせない存在の水切りしたほんのり塩味のヨーグルト「ラブネ」は、今回は柑橘と一緒にサラダとして出てきたが、これはラム肉のソースにぴったり。「キョフテ」にたっぷりつけて食べると最高だ。
また、忘れてはならないのは、毎朝店で焼くブレッドとケーキ!フォカッチャとカントリーブレッドに、ババガヌーシュ(焼きナスとゴマのディップ)は、とても相性がいい。
しっとりと、そしてしっかりしたベイク(焼き菓子)は、スパイスとフルーツを巧みに使った大人向け。久留米の名店コーヒーカウンティが焙煎するTHE ETHIOPIAN ROASTのエスプレッソと一緒に召し上がれ。
このcasimeオリジナルの世界観を作り出すのは、シェフの武田淳也さんとキッチンスタッフの矢野悠人さん、ブーランジェの山口竜大郎さん、そして、英語も堪能な店長の藤原太一さん。DEAN & DELUCA 福岡店をきっかけに繋がった、世界の美味しいものを知るメンバーが織りなす福岡の潮流をぜひお試しあれ。
メニュー(税込):
ババガヌーシュ¥480、メルゲーズwithフムス¥580、パール柑とラブネのサラダ¥1,100、ラムキョフテ(1本)¥1,280、あか牛レッドズーグソース¥4,200、ブレッド(4切)¥350、¥ドラフトビール(オリジナル)¥900/280ml, ¥1,600/520ml、グラスワイン¥900〜、エスプレッソ¥680/ダブル、ケーキ¥600〜