出汁文化を代表する食事メニューである蕎麦。気軽な立ち食いから、食堂、日本酒と一緒に嗜む文化的側面をもつ蕎麦店など、街中には様々なスタイルの蕎麦店がある。天神にある百貨店の中にある「華元」は、近隣で働く人や買い物途中の人など、多くの地元の人に愛される蕎麦が専門の食事処だ。華元の蕎麦は、蕎麦の実の皮の黒い部分を取り除いて実の柔らかい中心部分を主に使うため、白くて艶やか。ほのかに甘みがある味わいは、冷たくするとより引き立ち、濃いめで甘みがあるツユと相性がいい。また、淡白なそばに華を添える天ぷらも、そばの種ものとして人気が高く、冷たいそばと一緒に食べる「天ぷらせいろ」は、王道メニューの一つだ。海老や旬の野菜をキャノーラ油でカラッと軽やかに揚げた天ぷらは、鹿児島名産の鰹節、鯖節、うるめ節など厳選した素材を、削る厚みまでこだわって毎朝ひく出汁を使った天つゆにつけて、ツルッとしたのど越しと合わせて楽しもう。揚げ茄子に自慢の出汁をたっぷり含ませて、冷たいそばとサラダのようにしていただく創作メニューは、暑くなるこれからの季節にぴったりの一品だ。
All photos ©Gen Food System
メニュー:天婦羅せいろ(冷)¥1,650、天ぷらそば(温)¥1,250、天丼¥1,390、茄子の揚げ浸しと海老とオクラの冷製そばセット¥1,110、ざるせいろ¥810、日替わり(蕎麦もしくはうどん、ご飯、小鉢)¥1,020、日本酒・焼酎各種¥600、生ビール¥600
*外国語メニュー:無/カード:利用可能/予約:可能(13:00以降)/禁煙
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn245, May 2019)