予約をした人だけがくぐることができる暖簾の先にあるのは、山紅葉の大木。この樹を眺めながら食事をすることを目的に作られた店、と聞けば納得のしつらえだ。ここ「かつえ」は、博多の郷土料理・水炊きを主役にしたコース料理のレストランで、友人との食事や客人をもてなす際に都合が良い。ハーブを食べて育った九州産の鶏に、高麗人参やキクラゲを加えて炊いた白濁スープは滋味深く、骨無のモモ肉と、軟骨と鶏ミンチのふわふわした食感が楽しい肉団子、白菜と小松菜、白ネギが入った出来上がった状態でテーブルに運ばれてくる。まずはスープを先に飲み、旨味を確かめた後に自家製の薬味(黒色は竹炭が入った柚子胡椒、赤色はニンニクが入った辛味噌、白い山はすり下ろしたばかりの生姜)を好みで加えて召し上がれ。メニュー金額の違いは前後につく品数に連動するが、イカとウニの鮨は看板商品でもあるので、¥6,300もしくは¥7,700のコースがおすすめ。
メニュー(税込):コース¥6,300(前菜、刺身、鮨2貫、水炊き(ミンチ2個、もも肉3個)うどん、デザート)、コース¥4,000(前菜、水炊き、うどん、デザート)、¥7,700(前菜、刺身、焼き魚、鮨2貫、水炊き、うどん、デザート)、生ビール¥770、ソフトドリンク¥440、日本酒(1合)¥880〜
* 外国語メニュー:なし / カード:利用可能 / 予約:予約のみ / 喫煙可能
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn254, Feb 2020)