都心の裏手に残る雑多な雰囲気の今泉1丁目の一角にある雑居ビル1階に、小さなデリカテッセンがある。ボサノヴァの名曲「三月の水」を店名にもつこのデリでは、直輸入のフランスワインやシャンパンをカウンターで飲むこともできるし、野菜中心の手作り惣菜で食事をすることだってできる。ありふれた日常にささやかな喜びや楽しさを見出し、生きる喜びに満ちた「三月の水」の歌詞のように、生産者がわかる珈琲豆を一杯ずつ丁寧に淹れて飲んだり、旬の果実と氷砂糖だけで作った自家製シロップを炭酸やお湯で割って飲んだり、店頭で販売されている店主が糸島で育てた野菜を自宅に持ち帰ったり、と何気ない毎日を楽しむヒントが、ここには溢れている。店主の菅井淳史&朋子夫妻の思いやりに溢れる飾らない人柄も居心地がよく、デリ弁当を買うだけのひと時すら楽しみになる。
メニュー:本日のデリプレート¥650、自家製フルーツシロップのソーダ割り¥350、ハーブティー¥300、スペシャルティコーヒー¥400、グラスワイン¥500〜、自家製珈琲焼酎(ロック)¥500
*外国語メニュー:無 / カード:利用不可 / 予約:可能 / 禁煙
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn228, Dec. 2017)