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時間が余ってる?日本警察のターゲット

本で生活するメリットの1つ、それは良好な治安のもと生活できること。でも、当然のように治安が守られている日本では、警察官たちはよっぽど時間があるのか、わざわざトラブルを見つけようと奮闘しているみたいだ。
ある日、ママチャリに乗って天神で信号待ちをしていたときのこと。警察官3人が僕の方に近寄ってきて、乗っていた自転車をどこで手に入れたのかと質問してきた。「リサイクルショップで買った友達の中古だ」という説明にも関わらず、僕は自転車から降りて外国人登録証明書を見せるよう指示され、自転車の詳細について無線で連絡を取り始めた。それでも不審に思ったのか、僕とママチャリはそのまま警察署まで同行させられた。…そこでさらに年配の警察官が登場。勤務先や携帯電話番号などの個人情報を聞かれ、しまいには「もしこの自転車の持ち主がでてきたらどうするか?」といった呆れた質問まで飛び出した。30分後…「また連絡することになるかもしれない」と警告され、僕とその“怪しげな”ママチャリは釈放された。


ここ最近、僕のまわりで同じような取り締まりにあった外国人は結構いるよ。もちろん日本で生活している以上、“ガイジン”というルックスが何かと影響してくるのはある程度仕様がない。『お箸の使い方が上手ね』とか、お決まりのガイジンネタには慣れたもんさ。だけど急に路上で止められ、警察署まで同行され、職務質問されるなんてこと、不愉快極まりない。一見彼らは自転車をチェックしているように見えるけど、実は自転車を外国人取り締まりの言い訳に使ってるんじゃないの?
そこで僕は日本の警察の外国人取り締まりについてネットで調べてみた。すると人権活動家で日本国籍取得者のデビッド・アルドウィンクルという人のホームページが出てきた。彼によると、日本の警察は1999年、国際化が進む中、特に外国人犯罪を取り締まる目的で「国際化対策委員会」を設立。2003年以降には、さらに取り締まりを強化していった。そんなこともあり、日本に住む外国人は、常に外国人登録証を携帯する義務があり、警察はその提示を要求できる。しかしアルド氏曰く、そうした中であっても、警察官は明らかな犯罪者や挙動不審者以外は安易に路上で職務質問してはいけないし、もし不当な取り扱いを受けた時は、自分の個人情報を提示する前にその警察官のID番号を控えたり、提示を求める権利があるのだとか。そして正式に逮捕していない以上、警察官はその人を警察署まで同行させることもできないらしいんだ。
日本は「世界一安全な国」と言われるだけあって、治安は良好、安心して生活できる素晴らしい国さ。でもいくら安全だからって時間を持て余してる警察官たちにただ“ガイジン”だからって不審に思われたり、容疑者扱いされたりなんてのは御免だよ。ドォデショ?

Originally published in Fukuoka Now magazine (fn98 Feb. 2007)

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Fukuoka City
Published: Feb 1, 2007 / Last Updated: Aug 1, 2019

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