マウンテンバイクに乗るには？
まずはスタイルを選ぼう
マウンテンバイクにはいくつかのスタイルがある。あまり険しくない登りや降りのあるコースを長時間楽しむクロスカントリーはオリンピック競技でもあり、持久力勝負の人気のスタイル。それと対照的なのがダウンヒルで、文字通り山をできるだけ早く駆け下りることを楽しむスタイルである。このダウンヒル、ジャンプや岩場、狭いコーナーは当たり前。残るひとつのスタイルがフリーライドで、普段はとてもバイクを寄せ付けないように見える場所を、ジャンプしたりその他の技を使ったりして乗りこなす。その迫力といったらもう…スゴイの一言。
ギアを手に入れよう
基本的にはマウンテンバイク本体、ヘルメットそしてアパレルさえあれば乗り始めることが可能。全経費は、初心者級なら5万円くらい。上級者用は20万円から50万円ぐらいだろうか。高性能で頑丈なパーツに大金をはたく人も少なくないが、必須じゃないのでご安心を。ダウンヒルにはフルフェイスのヘルメット、グローブ、肘、膝、踵のプロテクターがマスト。上半身をすっぽりカバーするプロテクターは、重くて夏はかなり暑いのが難点？
トレールに行く前に
まず十分な水分を準備しよう。夏なら、デイパックから気軽に水が補給できるキャメルバックを用意するのもいいかもしれない。それに、チョコレートやおにぎり、スポーツドリンクなど丘を駆け上がるエネルギーを補給してくれる大切な行動食も忘れずに。その他、フライドチキンやブリトー、卵サンド、アップルパイなどお好みに応じてご用意を。ポンプ、タイヤチューブ、パンク修理キット、チェーンカッターやコンパクトなツールセットもバックパックにいれておくと便利。山を降りる途中でバイクが壊れた時にも動じないですむために。
■どこで乗る？
高祖山、油山、九千部山などが福岡のライダーには人気がある。それぞれ違った特徴があって面白いぞ。
高祖山は自分のスキルを岩や階段で試したりできるもっともポピュラーなスポットだ。ふもとから林道を30分登り、それからさらにバイクを20分ぐらい担ぐ！そこまでいく価値は十分にある。
油山にはどんなライダーでも楽しめるシングルトラックがある。夏は草がしげって大変だけどそれでもなんとか乗れる。ふもとから頂上まで約40分。マイペースで上ろう。
九千部山は那珂川町の近くで、1日コースだ。体力と技術に余裕が出てきたらチャレンジしてみよう。9kmの登りがあるが、トラックを借りて上りは自転車ごと運搬してもらい、何度も下りにトライするのも手だ。かなりのテクニックを要求されるコースでもある。
■マウンテンバイクの季節
春
晴れた日が増え、暖かくなっていく。トレールは乾いているけど、枯れ葉ですべりやすくなっているので要注意。
夏
かなり暑くて湿気がある。梅雨が枯葉を洗い流してくれるが、泥んこになる覚悟で。水分補給も大量に必要で、一人あたり2Ｌ程度の用意が妥当なところ。
秋
気温も下がり、春に劣らずマウンテンバイクにはいい季節が秋。トレールのコンディションは、乾きすぎず、泥だらけでもなく、最高である。
冬
冬でもさほど厳しい寒さにならない福岡では、季節を問わずマウンテンバイクを楽しむことができる。
■ルールあれこれ
１．ブレーキをかけて後輪をスライドさせると、トレールをいためてしまうため、スライドせずに走ること。
２．少しでもトレールを傷めたら、すぐに直そう。階段にも気をつけよう。
３．ごみは持ち帰ろう。当たり前のマナーだ。
４．ハイカーを優先しよう。そもそもトレールはハイカーが作ったもの。それを使わせていただいているという気持ちで、快く挨拶をしよう。
５．パーツやツールはみんなで使おう。
６．一人では乗らないように。安全と楽しみのために。
７．遅いライダーがいる場合は時々止まって待とう。
※山道走行は必ず許可を取ってから！
■女の子だって乗ってみたい！
欧米では、子どもからお年寄りまで楽しめるアウトドアスポーツとして人気のマウンテンバイクは、マラソンに匹敵する有酸素運動効果があり、楽しくダイエットしたい女性にもぴったりのスポーツ。街で山で、自転車に乗って遊びつくそう！
マウンテンバイクに乗って出かけよう
マウンテンバイクを始めるきっかけはダイエット？ それともアウトドアが好きだから？ 実は、おしゃれの一環というのもアリな話。カラフルな自転車用ウェアと自転車本体をコーディネイトして、サングラスにヘルメットで街や山を駆け抜けるのは気分爽快。最近は街乗りに使うユーザーも多く、その乗り心地と野山を駆ける楽しさが注目されているのだ。
しかし、装備やルート、メンテナンスなどを考えると、興味はあっても尻込みしてしまうということもよくある話。周りに乗っている人がいなかったり、情報が見つからないなど、興味はあるのに、始められない…。そんな方におすすめしたいのがレンタルマウンテンバイク付きの初心者向けガイドツアー。お気に入りのファッションにヘルメットとグローブを着けて、自然を楽しみながらなだらかな林道や牧草地を進むクロスカントリー。途中、オフロードらしいシングルトラックの下りもあり、山道でスリリングな体験することもできる。元クロスカントリー選手のガイドさんが、基本の乗り方やギアチェンジのコツを丁寧に教えてくれるコースもあり、気軽に大自然を疾走することができるのだ。ダイエット効果、ストレス解消、スリルを求めてなどなど、きっかけはさまざまだが、一度経験してみる価値は大いにあり！ ハードはダウンヒルだけじゃない、のんびりと大自然を疾走するクロスカントリーに挑戦してみてはいかがだろう。
取材協力: サザンワークス www.southernworks.com
私だけの自転車
自転車だってファッションの一部。自分だけの自転車を手に入れて、ご機嫌に街を駆け抜けよう！フレームに合わせてタイヤやハンドルグリップ、サドルなどの色を青、赤、白などに変えるのもかっこいいし、身に着けるヘルメットやウェア、シューズまでコーディネイトすれば完璧。街乗りする場合、かご、泥除け、スタンドはつけないのが王道だ！
※ナウのおすすめ自転車ショップ
エース・サイクル
MTB60台以上、小径車30台以上他、ロードレーサーなど、スポーツ車を専門に扱うマニアに嬉しい商品展開。世界選手権出場選手を送り出すなど、本格的な実力ショップだ。
福岡市南区長住2-21-7
092-541-5174
10:00～19:30
火曜日
Ａ＆Ｎファイナリー
MTBやロードレーサー、輸入車など、遊びや競技のためのスポーツサイクル専門店。オーナーの豊富な知識と経験から、商品展開だけでなく、情報交換、活動拠点としても注目される。
北九州市小倉北区片野3-1-5
093-922-7707
10:30～20:00 (日祝日~19:00)
水曜日
しのはらサイクル（福岡）
092-821-0551 / www.shinohara-cycle.com
客の用途や希望に合わせてカスタムメイドしてくれるショップ。熱いマウンテンバイカーからの信頼は絶大だ。
クロスカントリー（福岡）
092-724-5234/ www.cross-country.jp
市街地に位置し、便利でお洒落な自転車屋。店内には本格的なMTBから街乗り仕様の自転車まで幅広い品揃え。
正屋（福岡）
092-553-2262 / www.masaya.com
マウンテンバイクの中でも特にダウンヒルに強いのが特徴。こだわり派にはオリジナルフレームの販売もある。
フリーライド（古賀）
092-942-7889 / www.freeride-jp.com
常時250台以上の完成車とパーツ、メンテナンス用具など、充実の品揃え。ウェアやシューズも豊富。
サイクランド シライシ（久留米）
0942-22-1636 / http://ww7.tiki.ne.jp/~shiraishi/
豊富な商品展開はもちろん、九州各地を回るイベントや子どもを対象にしたレースなど、自転車で遊ぶ企画イベントが充実。
Originally published in Fukuoka Now magazine (fn78 Jun. 2005)
