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アジアから北米へ!人気沸騰スラムダンクと福岡の関係

々の名作を生み出してきた日本のマンガの世界において、ひときわ知られ、長く愛される存在の作品がある。
その中の筆頭は「SLAM DUNK」。1990年に「少年ジャンプ」誌で連載が開始されたマンガながら、時と国境を超え、いまだ人々に熱狂をもって受け入れられている。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

バスケットボールを通して、高校生たちの前向きに成長していく姿を描いた「SLAM DUNK」は全276話、6年間にわたって連載された。当時は、野球やサッカーに比べてマイナーだったバスケットボールにスポットライトが当たるきっかけを作り、テレビでマンガが放映されたことも手伝い、競技人口もにわかに増えるなど一大ブームを作り出した。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

ちなみに、日本での累計発行部数は1億2千万部超(!!)。

そして2022年12月、原作者の井上雄彦氏自らが監督と脚本を務めた劇場版「THE FIRST SLAM DUNK」が公開された。日本での興行収入は2023年5月時点で140億円超、第46回日本アカデミー賞最優秀アニメーション賞を受賞した。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

現在、日本のみならず、韓国、台湾、中国、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、タイ、イタリアなどアジア圏を中心に上映されている。中国にいたっては、前売券の販売だけで22億5,000万円を突破、中国で上映された海外アニメの前売り券販売売上で最高額を更新したという。

そして、2023年7月3日には、ロサンゼルスで行われる北米最大の日本のポップカルチャーイベント「アニメエキスポ」でのプレミア上映が決定しており、それを皮切りに、バスケの本場・北米各地で上映がはじまる。

そんな世界規模で人気の漫画「SLAM DUNK」の舞台は、神奈川県。しかし、福岡各地の地名や名称をもつキャラクターが数人登場することが、一部のファンの間で話題になっている。これらはあくまでも、ファンらによる憶測であり、そして噂の領域に過ぎないのですが、お楽しみネタとして、その一部を紹介しますね!

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

三井 寿 X 福岡県大刀洗町の酒蔵「三井の寿」

物語の舞台「神奈川県立湘北高校」のバスケットボールチームの天才的スリーポイントシューターを務める「三井寿(みついひさし)」。

彼の名前は、福岡県三井郡大刀洗町にある老舗酒蔵「三井の寿(みいのことぶき)」が由来。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

原作者の井上雄彦氏が、福岡県産の酒米・山田錦で造られる純米酒「三井の寿」を好んで飲んでいたため、この酒の名前から名付けたと、2008年に発行された「漫画がはじまる」での対談で井上氏が公言している。
(*酒蔵「三井の寿」では見学や酒の直販は行っていません)

漫画の大ファンで、連載時に読者としてこの事実を知った蔵元の井上宰継社長は、最初は驚いたと言います。その後、三井寿の赤いユニフォームと背番号をオマージュしたラベルで販売し、スラムダンクファンの方に向けて『純米吟醸大辛口 三井の寿+14』も2013年から販売開始。アルコール度数は三井寿の背番号に合わせた14度、発売日は三井寿の誕生日、5月22日にこだわったそう。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

三井寿へのオマージュラベルの日本酒(みいのことぶき)は、友添本店など一部の酒販店で購入可能。現在、映画のヒットの影響で国内外から注文が相次ぎ品薄の場合も…。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

福岡の居酒屋では、グラスで提供している場合もあるので、見かけたらぜひ飲んでみて!

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

桜木花道&流川楓 X 福岡県うきは市「流川桜並木」

SLAM DUNKの主人公である「桜木花道(さくらぎはなみち)」と、同じチーム内のエース「流川楓(るかわかえで)」はライバル関係。作中では何かと敵対しがちな彼らですが、うきは市には、流川地区を流れる巨瀬川沿いに「流川桜並木」という桜の名所があります。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

©福岡県観光連盟

流川地区の読み方は「ながれかわ」、キャラクター流川の読みは「るかわ」で、発音は異なりますが、漢字で見れば同じ:流川と桜木、流川にある桜並木…。宿命のライバルで、互いに絶対にパスを回さない、でもたまにナイスなコンビプレイを見せるふたりの名前が組み合わさった桜の名所は、なんだか二人の関係性を表しているようにも感じます。春は桜並木が2kmも続く、福岡でも人気のお花見スポットです。

流川桜並木
福岡県うきは市浮羽町流川

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

仙道彰 X 福岡県朝倉郡筑前町「仙道古墳」

映画には登場していないが、原作では湘北高校のライバル校バスケ部のエースとして登場し、読者からの人気も非常に高い仙道彰。朝倉郡筑前町には、彼の名字「仙道」を含む国指定史跡の古墳時代後期円墳「仙道古墳」がある。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

周囲には「柵型円筒埴輪」や、九州では珍しい「盾持武人埴輪」が配置され、ほぼ完全な形で出土したことでも知られている。驚くことに、埴輪の特徴的なヘアスタイル(?!)も仙道の特徴的なツンツンヘアにそっくりだと思いませんか?

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

埴輪の表情は、仙道の良きチームメイトであり、仙道に並ぶオフェンス力を持つ「福田吉兆(通称フクちゃん)」に似ていると、信じる福岡県内のファンがいるとか、いないとか…。

仙道古墳
福岡県朝倉郡筑前町久光111-2
・入場無料
・駐車場:20台(無料)
・アクセス:「久光」バス停下車、徒歩約15分

ちなみに、福岡市早良区内野には「仙道」というバス停もあります。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

高宮望・大楠雄二・野間忠一郎 X 福岡市南区野間、大楠、高宮地区

主人公・桜木花道の親友4人で結成された「桜木軍団」のうち3人で、試合には必ず応援に来る高宮くん、大楠くん、野間くん。
福岡市南区には「野間(のま)」「高宮(たかみや)」、「大楠(おおくす)」という地名があります。どこにでも存在する地名ではあるけれど、この3つが隣接しているため「SLAM DUNK」との関係性が指摘されている。桜木花道の親友として行動を共にし、花道を一生懸命応援する彼らと、隣接する地名に共通するところがあるかもしれません…。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

福岡市南区野間大楠高宮
・大楠:西鉄バス「大楠」下車、徒歩すぐ
・高宮、野間:西鉄天神大牟田線「高宮」駅下車、徒歩すぐ

「大楠」バス停で下車。歩いても、シェアサイクルのポートも多く設置されているので、自転車でも気軽に巡ることができる。野間の道路標識と高宮と書かれた看板を一度に見ることができる野間四角の交差点は、桜木軍団のファンのフォトスポット(!?)。

Slam Dunk Returns: The Legacy Scores Again & The Fukuoka Connection

あくまでも、そうかも?とファンの間で噂になっている話ですが、福岡ステイを楽しむネタとしてご利用ください。ただ、日本酒「三井の寿」は作者によって公言されている事実で、この話をきっかけに日本酒を嗜むようになった「SLAM DUNK」ファンも多数存在する。

ここで紹介したスポットをまとめたFukuoka NowオリジナルのGoogle Mapを使って、いつもは行かない場所を訪れると、新しい発見があるかも!?

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Fukuoka Prefecture
Published: Jun 27, 2023 / Last Updated: Jun 27, 2023

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