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福岡の夜をにぎやかに彩る屋台

岡の夜に欠かせないものといえば屋台。夕方になると街のあちこちに出現し、おでんやラーメンなど庶民的な料理が手ごろな料金で味わえます。現在、福岡には約150軒の屋台が営業していますが、これは日本でいちばん多い数。ネオン輝くビル街に屋台の暖簾が揺れる風景は、福岡の代名詞ともいえるのではないでしょうか。

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江戸時代に誕生した屋台は、もともと料理屋の店先に屋根付きの台を置き、通行人に料理を売ったのが始まり。どうせなら人通りの多い場所へ売りに行ったほうがいいと、この台に車をつけて、大通りまで引いて行ったのが現在の屋台の形です。当初は、にぎり寿司、ソバ、天ぷらなど、すぐに食べられる料理を提供していて、今でいうファーストフードのような存在でした。

福岡の屋台は第2次世界大戦後に一気に増えました。戦後の混乱の中、店を構える余裕のない人が多かったからです。その後、全国各地では屋台は次第に姿を消していきましたが、福岡では屋台組合が結成されるなどして現在も多くが残っています。ただし課題も多く、また、屋台の名義変更や譲渡ができず、営業は一代限りという規制があるため、年々屋台の数は減り続けています。

福岡の人々の暮らしに溶け込み、今では観光資源でもある屋台。さまざまな課題を解決しようと、福岡市では屋台について議論を始めています。昨年は屋台の課題解決を業務とする「屋台課長」が全国で初めて誕生しました。屋台の持ち主はもちろん、利用する人も、近隣の人も、納得できる解決策が見つかるといいですね。

Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn159, Mar. 2012)

Category
Art & Culture
Fukuoka City
Published: Feb 13, 2012 / Last Updated: Jun 21, 2019

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