Now Reports

サマータイムに待ったなし!?

ぅ~。仕事が終わって時計を見たら7時20分。沈みゆく夕日を眺めながら、「あ~あ、あと1時間早かったらなぁ」って思うこと、ありませんか?と、いう訳で、今回はサマータイムのお話。近年サマータイムを取り入れている国は、約70カ国、1千万人以上の人々がサマータイムをエンジョイしている。そもそも、サマータイムの提案者はベンジャミン・フランクリンという偉大な人。彼は、1770年代にフランスの情報誌で、省エネルギーの提唱をしたが、最初に採用したのは、ドイツ、しかも1916年のことだった。そしてヨーロッパ諸国に広がり、アメリカも1918年には採用に踏み切っている。実は日本も1948年に導入されたことがあるのだが、1952年に農家の反対を受けて廃止された。理由は北海道の牛が体調不良になったからだとか(でも牛は時計をつけないはずだが・・・)。他には子どもたちが外で遊びほうけて宿題をしなかったことも挙げられている。

今日本の国会でも、サマータイムを導入するかどうかが取り上げられているが、もし通れば、2007年の夏からスタートすることになりそうだ。僕自身は、オーストラリアのクイーンズタウンで生まれ育ったから、導入には賛成である。がしかし、オーストラリアにも問題はある。州がいくつもあるためにその境界線付近は混乱を招くことが多いのだ。でも多くの人々は、サマータイムを思いがけないボーナスのような感じで受け取っている。では、サマータイムを導入するメリットとデメリットをまじめに考えてみよう。

メリットは、第一に省エネが挙げられる。次に犯罪の減少(アメリカでは10~13パーセント減少したというデータもある)、そしてビタミンDの補給による健康改善である。一方デメリットは、ドライバーの疲労による交通事故の多発、正確なタイムスケジュールが要求される電話会社や輸送会社のジレンマ、寝不足の蔓延化である。ところで、面白い話があって、僕の日本人の友人は、「男が明るいうちから自宅になんて帰れるかぁ」と豪語していた。おそらく日本で導入されても、日が暮れるのが1時間遅くなる訳だから残業が増えるだけかもしれない。でも日本も京都議定書にサインをしたからには、なんらかの新しい試みを取り入れるのではなかろうか。国会でサマータイム法案が通るまで待てない人は、個人的に時計を1時間進ませて、サマータイム気分を味わってもいいかもしれない。みなさんドォデショ。

※毎回シリーズでお届けする「ドォデショ?」。あなたも日頃の疑問や不満、提案なんぞを思うがまま、筆の動くがままに書き綴ってみてはいかがでしょう。

Originally published in Fukuoka Now magazine (fn79, Jul. 2005)

Category
Others
Fukuoka City
Published: Jul 1, 2005 / Last Updated: Aug 1, 2019

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ページトップに戻る