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刻みこまれた”男児”の精神

本にいる外国人女性が日本人男性とデートするのって、合気道の有段者や茶道の師匠になるよりよっぽど難しいのよ。最初はいい感じなんだけど、結局はつきあうことを諦めてしまうの。それで日本人の彼氏がいない自分の状況を「クラブで自由に踊れるし」とか「自分のことをじっくり考える時間があるし」とか自分で言い聞かせて正当化しちゃってるんだけど、今回は文化の違いの向こうにある『何か』についてじっくり考えてみたいと思う。

私たち外国人女子が日本男児とつきあうのをためらうのは、今でも日本にはびこる古風な考えのせい。封建制の時代、女性は夫に服従するものだって儒教で説かれてたというし、そもそも日本社会が男性中心であることは一目瞭然!夜になると妻を放ったらかしにして同僚とハシャギ回る夫を嘆く日本の主婦の話は飽きるほど聞くし、「女は三歩下がって付いて来い!」の九州男児が未だ健在なんだから。そんな世の中だから外国人女子にとって日本男児とつきあうことは、夢を諦めることとか、愛情なしに生きることを意味しちゃうの。

でも若い日本男児に外国人女子の印象を聞くとこんな答えが返ってくるの。「威圧的」「怖い」「自立しすぎ」…。加えて、外国人女子のデートは、なんだか物足りないそうよ。私たちってそんなに強いのかしら?こんな失礼な(!)イメージやコミュニケーションのすれ違いがあるから、外国人女子はここ福岡では特に、尼にならざるを得なくなっちゃうのよ。

でもひとつ朗報があるの!2007年に施行された改正法のおかげで、妻は夫の年金を最大半分まで貰うことができるようになったから、夫は襟を正さざるを得なくなったの。それに結婚生活を円満にするための全国亭主関白協会なんてものも設立されてるのよ。亭主関白協会は1999年に離婚を宣告された久留米出身の夫が設立したもので、メンバーは夫婦円満に向けて常に努力することを誓うの。会合の度にメンバーは協会のスローガンを口にする。「ありがとうをためらわずに言おう、ごめんなさいを恐れずに言おう、愛しているを照れずに言おう。」さらに「亭主関白道」たる、メンバーと妻の関係を測るレベルが10段階あるの。例えば初段は3年以上経っても妻を愛している人で、3段は浮気をしたことがない、又はばれていない人、10段は愛しているを照れずに言える人っていう具合よ。ちなみに10段は最上レベルだっていうじゃない。信じられない!

ま、ともあれ時代も変わってきているし、うまくいってる異文化間のロマンスもあるから、みんな懲りずに出会いを求めて街に繰り出すしかないわ!最後に恋人募集中のあなたへのアドバイス。「思い切ること」「勘ぐりをやめること」「ベッドの中でも外でもすれ違いを避けるためのフレーズを覚えること」!みんな頑張ってることを励みに、常に前向きに考えてみるってドォデショ?

シャリーニ・テワリ
カナダ 英語教師

Originally published in Fukuoka Now magazine (fn123 Mar. 2009)

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Fukuoka City
Published: Mar 1, 2009 / Last Updated: Aug 1, 2019

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