創業50年を迎える「恵味うどん」。店主の一ノ宮聡さんは、おばさんが営んでいたうどん屋を継ぐために、高校卒業後、うどんの名産地・香川で修行を積んだ。より美味しいうどんを!と探究心の強い店主は、毎日手打ちで麺を作る。研究を重ねた結果、恵味うどんの麺は、細めの平打ちにたどり着く。「さっと提供する」博多のうどん文化を尊重しつつ、且つ、うどん麺の個性を決定づける「ゆでたて」にこだわるには、ゆで時間が短くてすむ、細めの麺が最適なのだ。「ただ細くするだけではコシが弱くなる。そこでこの平打ちにたどり着きました。この形なら麺を細くしても、程よくコシが残る」と一ノ宮さん。創業者から受け継いだスープは、羅臼昆布をベースとしてウルメ節、サバ節で取るやさしい味わいだ。博多の定番「ごぼう天うどん」をはじめ、鶏肉の旨味が染み出た温かいつけダレに麺をつけて食べる「とりおろしうどん」、3種の野菜天ぷらと牛肉がのる「よりどりうどん」など創作系も多数。夜はつまみもあるので、音楽好きの店主がセレクトするジャズを聴きながら軽くお酒を楽しむのもいい。
* 当店は取材後、下記の所在地に移転(2019年5月。所在と電話番号、メニューも変更)
メニュー:(移転後変更あり)
*外国語メニュー:無/カード:不可/予約:不可/禁煙
Originally published in Fukuoka Now Magazine (fn238, Oct. 2018)