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見て、触れて、体験できるクラフトの町、波佐見に行こう!

HASAMI YAKI。オシャレなカフェやレストランでも目にすることが多いモダンな器、波佐見焼。長崎県波佐見町周辺で作られる陶磁器のことを指し、400年以上の歴史をもちながらも、いまだにモダン、オシャレと言われる稀有な存在でもある。

そんな波佐見焼の産地は、福岡から車で1.5時間、電車や高速バスを使うと2時間程度の距離。福岡や長崎の人にとっては日帰りで楽しめるエリアとしても人気で、立ち寄りどころが町中に点在している。

西の原
江戸時代から続く窯元が営んでいた製陶所の跡地を、波佐見町に移住してきた若者の拠点として2003年にオープンしたお洒落スポット。旧製陶所の建物を利用し、波佐見焼のギャラリー&ショップや生活雑貨店、カフェレストラン「monné legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)」など、感度の高いショップが敷地内でそれぞれ営業している。
訪れるたびに違った一面をみせてくれる波佐見町の魅力が詰まった観光スポットでは、ゆっくり過ごしたい。

カフェレストラン「monne legui mooks(モンネ・ルギ・ムック)」。カレーセットや日替わりなど、ランチタイムは特に人気。

西の原
長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷井石郷2187-4
http://24nohara.jp/about/

西の原の正面には、1937年に小学校の講堂兼公会堂として建てられた波佐見講堂がある。国の登録有形文化財でもある波佐見町のシンボル。

波佐見焼とは?
波佐見焼きの特徴の一つは、ひとりの職人がひとつのモノを作り上げるのではなく、分業制で作られる陶磁器であるということ。器の原型となる石膏型をつくる人、その型をもとに生地を作る人、そして生地から商品になるまでの焼成を行う「窯元」という具合に、波佐見町内のそれぞれのプロフェッショナルが各工程を担っている。

そもそもは、約400年前に朝鮮出身の陶工によって、陶磁器の製造が波佐見や隣町の有田の地で行われるようになったのが、肥前(佐賀と長崎に該当する旧町域)での陶磁器の歴史の始まり。つい最近(2002年頃)までは、この肥前地区で作られた陶磁器は有田焼という名称で販売されてきた。しかし、産地表示の厳格化に伴い、有田焼という名称を使わず『波佐見焼』ブランドを使うことを選んだ波佐見焼業界。そこから波佐見焼業界、ひいては波佐見町の躍進がはじまる。

わずか20年ほどで国内外に知られるようになった『波佐見焼』。ものづくりの精神によって団結している町・波佐見が育むアウトプットなのだ。

波佐見焼の中心を担った時代もある秘境・三股。
波佐見町での作陶の起こりは、波佐見町の稗木場郷の窯で焼かれ、その後、村木郷に3つの登窯が作られたこと。最初は、主原料が粘土である陶器の生産が行われたが、磁器の原料である陶石が「三股(みつのまた)」で産出した事で、1630年には磁器生産が中心になっていきます。
この三股には、焼きものの生産を管理するために設置された皿山役所跡や、波佐見焼の歴史を語る上で欠かせない三股青磁窯跡(1630年代~1650年代に国内有数の青磁を生産した窯)、江戸時代から昭和初期まで採石が行われた三股砥石川陶石採石場の圧倒的な山肌をみることができる。

個人経営の「青磁の里ギャラリー役場」。 1600年代の自然釉薬の青磁や、明治や大正時代のコンプラ瓶などを見学することができる。

三股砥石川陶石採石場(国指定史跡)
磁器の原料となる陶石の採石場。江戸時代の初期から昭和40年代頃までの約350年間、採石が続けられたため、山はくりぬかれた状態で陶石の岩肌がむき出しになっている。

中心を流れる川底には、独特の色合い。これが陶石だ。

その三股を登ったところにある、体験工房「静庵」では、作陶体験ができる。サラリーマン生活を経て、生まれ育った波佐見町三股郷にアトリエと体験スペース作った林潤一郎さん。フレンドリーでテンポの良い説明はわかりやすく、初めてでも楽しい時間を過ごすことができる。

それぞれの土地でとれる土や石によって、焼きものの表情は大きく異なる。左から、唐津の土、彼杵の茶畑の土、そして、一番手前が三股の石で作った焼きもの。

ここで形を作り、2週間程で焼いて完成した作品を届けてもらうことができる。

作陶体験:静庵(しずあん)
長崎県東彼杵郡波佐見町三股郷830
0956-85-4559
型打ち体験¥2,500

さらにディープなスポットをご希望であれば、こちらも!

波佐見町役場近くにあるかつての宿場町。その中にある1772年創業の今里酒造は、長い歴史の中で増築された十数棟からなる醸造建物群(一部は国の登録有形文化財に登録)を形成し、かつての名残を残す。

今里酒造
長崎県東彼杵郡波佐見町宿郷596
https://rokujuyoshu.com/

陶芸の館『観光交流センター』
波佐見町内34の窯元や商社のやきものや、物産品を販売する物産館「くらわん館」では、絵付け、ロクロ、手びねりなどの陶芸体験もできる(要予約)。2階には資料館があり、波佐見焼の400年の歴史的史料や波佐見焼の工程、伝統工芸士の作品などが展示されている。
隣接するやきもの公園には、古代から近世にかけての世界を代表する窯12基を再現した「世界の窯広場」がある。

長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2255-2
0956-85-2290(観光交流センター)
開館:9:00~17:00
http://kurawankashop.sakura.ne.jp

明治期から1952年まで使用されていた登窯「智恵治登窯」。波佐見町内には、随所に焼きものの町であることを認識させられる遺跡などが残っている。
長崎県東彼杵郡波佐見町永尾郷2140-3

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Hasami
Published: Nov 26, 2020 / Last Updated: Nov 26, 2020

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