ここに暮らす人が愛する、糸島。

島を知る一番の方法は、糸島を生活の場所として選んだ人に尋ねること!多様なバックグラウンドをもち糸島に暮らす4人のインターナショナルな人々に、話を聞いてみました。

▷糸島特集2021 vol. 1「糸島。世界で最も住みやすいまち」
▷糸島特集2021 vol. 2「ここに暮らす人が愛する、糸島。」←イマココ

ダグラス・ウェーバー

ロサンゼルス出身のダグラスが初めて福岡を訪れたのは、スタンフォード大学在学中に九州大学の授業を受けたことがきっかけです。陶芸を学び、糸島のビーチを見つけたのもその頃でした。

それからしばらくたって、糸島のビーチでの楽しい思い出が彼をこの地に呼び戻します。アップル社で製品設計に携わった後、ハイエンド向けコーヒー機器メーカー「ウェーバーワークショップ」と、革製品や携帯ストラップなどを取り扱う自身のブランド「カマキリワークショップ」を立ち上げた彼は、生活とビジネスの拠点として糸島を選びました。

現在、糸島の工房でデザインからプロトタイプ作成まで、多様なクリエイティブ活動を行うダグラス。光ファイバーのインターネット通信網さえあれば、海辺でも山奥でもビジネスは進められると言います。台湾にいるエンジニアや、他地域にいるクリエイターとのコラボレーションもネット経由、パーツの発注すらネットと宅配業者の連携でスムーズです。工場がある台北への出張も、直行便が飛ぶ福岡の国際空港まで1時間ほどで行くことができます。

糸島の山と海の両方に拠点をもつダグラスは、理想的なワークライフバランスを楽しんでいます。モニターを見過ぎたら工房を飛び出し、森を抜けてビーチで泳いだり、サーフィンしたり、ただ夕陽を眺める、なんてことも現実です。
そんな彼は、糸島の自然を守るためにも、有機農業に関心をもっています。糸島の最も大切な資源である自然との調和を重んじ、保護する動きを行政に期待しています。また糸島に点在する漁村の活性化にも街の活路があると考えています。

糸島にいながら世界を見つめるダグラスは、ここには世界と勝負できる環境があるからこそ、いろんな挑戦を糸島から発信することも楽しんで欲しい、とメッセージをくれました。

関根 健次

糸島の二丈に暮らす神奈川出身の映画プロデューサー、関根健次さん。映画の配給や制作を行う会社「ユナイテッドピープル」を経営しています。
映画を通じて社会問題に取り組むことをミッションに活動する関根さん。「映画は人々の心に触れることができる。新しい視点や考え方を見つけたり、課題解決へ向けた行動を起こす力がある」と言います。これまでに50本以上の映画を紹介し、社会課題がテーマの映画上映を行う市民ネットワーク「cinemo(シネモ)」を運営し、人と人とを繋いで社会を動かすための基盤作りにも力を入れています。

アジア地区での映画事業拡大を行っていた頃に横浜から福岡市に移住し、その当時から糸島には頻繁に足を運んでいました。それからコスタリカで一年過ごし、2020年8月に関根ファミリーは糸島に帰ってきました。ビーチに至近の新居はオフィスも併設しています。コロナ禍の移転は、これまでと少し勝手が違いましたが、月2回の東京出張、隔月の海外出張がルーティンだった彼にとっては、糸島でのビジネスに不便はないと言います(あえて言うなら、駅まで少々距離があることと、電車の本数が少ないことかな)。

まだ移住して一年も経っていませんが、散歩や魚釣りを楽しめるビーチ沿いに住む糸島での生活は、彼が望んでいたとおりです。裏庭の竹刈りやビーチでプラスチックゴミを拾ったり、糸島での日常生活は意外にも忙しく、高齢者が多い地域住人の中の若手ボランティア要員としても引く手数多だといいます。

地域社会にすっかり馴染む健次に、もし糸島市長として3つのプロジェクトを開始できるとしたら何がしたいかを尋ねてみました。「まずは、ビーチに漂流したゴミをエネルギーに変換するプロジェクトを起こしたい。それから学校を設立して、野菜を有機栽培したり、地元の竹を使って工芸品を作るなど、あらゆる年齢の人々にサスティナブルなスキルを伝えたい。最後は、若い人たちをこの地域に定住させるためのプログラムを立ち上げたい。」

観光客について尋ねると、渋滞や混雑を好まない彼は「来ない方がいい」と笑います。しかし、糸島には人々を惹きつける魅力がたくさんあることも認めています。60以上の国を訪れ、各地に暮らしたことがある彼も、その魅力に惹きつけられた張本人です。「地域の自然を紹介する屋外イベントを通じて、環境保護や価値の見直しができたらいいな。」

グレン・クライン

糸島での生活について語ることが大好きなアメリカのミシガン州出身のグレンとアラベラ。
ベンチャーキャピタルで30年程キャリアを積んだグレンは、これまでに台北やシンガポール、中国など、アジアの大都会での生活をアナベラと一緒に楽しんできました。そろそろライフスタイルの変化を考えはじめた頃、チェンマイやバリが候補に上がりましたが、日本で体験した生活の質や、文化、おもてなしなどが忘れられず、沖縄や宮崎で具体的な移転先を探しました。最終的には、都市の近くに暮らしたい、という必須条件をクリアしたのが福岡の近くにある糸島だったのです。運良く発見した糸島で、壮大な海の景色を望む家を購入するまで1年もかかりませんでした。

現在、太平洋横断技術基金(TPTF)のマネージングパートナーであるグレンは、東京や台湾への定期的な出張以外は、糸島からオンラインで働きます。弁護士資格をもつアラベラは、地域のコミュニティ活動に励んでいます。

彼らは別荘地として開発された景観の良い山腹に暮らしているため、自家用車が不可欠ですが、新鮮な食材が手に入るマーケットや行きつけのパン屋、美しいビーチなど、車で数分の距離にあるため問題はないと言います。いくつかのネガティブな要素をあげるとすれば、海岸に打ち上がる漂流ゴミのこと、そして、オーガニック野菜が簡単に手に入らないこと。都市部のレストランではすぐに見つけることができる、健康志向のメニューも、ここでは多くありません。糸島人気が高まると同時に、自然環境の維持も気になっているそうで、自治体への期待も膨らみます。

選択肢が豊富な都会生活が必要になれば、車で福岡市内まで行けばいい。今のところ、糸島を出てまで行きたいと思うことほとんどないけれど…。

龍石 修

九州の東海岸、天草で育った龍石修さん。福岡の大学を卒業後、地元の音楽シーンの一員となります。しかし、しばらくして友人が糸島に移住したことをきっかけに、龍石さんも街を離れて自律した生活をはじめることが魅力的に映るようになり、2008年に家族と一緒に、糸島のランドマークでもある桜井二見ヶ浦の夫婦岩から近くの場所に引っ越しました。

その際に友人からひょうたんで作られたスピーカーをもらい、自分で作ることを思いついた龍石さん。米や野菜を育てるよう、ひょうたんも種から完全オーガニックで育てます。試行錯誤の後に、スピーカーやランプは商品化され、今ではアートのように美しいひょうたんスピーカーが販売されています。

糸島での生活をとても気に入っている龍石さん。ここには、クリエイティブな活動を支え合うコミュニティがあることが大きな魅力だと言います。クリエイターが育む良好な糸島ブランドが、さらにクリエイターをサポートする、そんな好循環が生まれているようです。
唯一、ネガティブな要素をあげるとすれば、街への移動にガソリンを使わなくてはいけないことくらいかな。

九州大学 伊都キャンパス

1911年に九州帝国大学として設立された九州大学。糸島市と福岡市西区の境に位置する伊都キャンパスを総合拠点とし、病院機能のある馬出地区(福岡市東区)、デザイン拠点の大橋地区(福岡市南区)、先端化学の総合拠点としての筑紫地区(春日市)、そして大分県別府。約19,000人の学生は、12の学部と大学院で学び、教職員は約7,800人。留学生の数も多く、産学連携活動も積極的です。2005年から進めてきたキャンパス移転が2018年に完了し、伊都キャンパスは国内最大級の敷地を誇ります。学生をはじめ、キャンパスのあり方は、地域との関わり方が重視され、糸島市や福岡市の自治体と連携して大学の知的資源を地域の課題解決に役立てるなど、具体的な取組も行われています。
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抜群のアクセス

田舎暮らしを現実として考える際に重要となるのは交通です。家族が増えるほど、交通は大きな課題となります。糸島の中でも駅に近い場所は、福岡市内への通勤通学が容易ですし、高速バスもよく利用されています。国際空港へ線路一本、高速道路一本で繋がる利便性は、糸島の価値を高めています。

電車

糸島にはJR九州筑肥線の10つの駅があります。いわゆる「糸島」として使われるのは筑前前原駅。ちなみにJR九州の筑肥線は、福岡市西区の姪浜駅から佐賀県の唐津方面へと延びていて、姪浜駅(福岡市西区)からは福岡市営地下鉄として、天神駅、博多駅、福岡空港駅と結ばれています。

高速道路

糸島市内の西九州自動車道沿いには4つのインターチェンジがあります。糸島市役所や筑前前原駅に最も近い前原インターチェンジからは、福岡市内に向かう有料道路「西九州自動車道」を経て、福岡都市高速道路に直結し、九州自動車道にも接続していますので、九州各地へはもちろん、日本全国に接続しています。
糸島の中心部から福岡の繁華街まで高速道路で約24km、通常の交通量で30分弱。 前原インターチェンジから福岡空港までは、海沿いの美しい眺望を眺めながら容易に行くことができます。春から夏にかけての週末や、長期休暇のピーク時を除いて、ひどい渋滞に巻き込まれることは滅多にありません。

バス

車を運転せずに糸島を楽しむなら、バスが便利です。糸島の大半をカバーする昭和バスは、スケジュール通りに運行し、高速道路で天神や博多にも直行便があります。どの交通手段を主に使うかは、住まいのエリアを選ぶ大きな基準になります。

食事ができる場所

注目集まる糸島では、食事処の選択肢も増えています。海沿いのカフェやレストランは、ドライブなど観光客に人気があります。また、豊かな自然や食材にこだわるコンセプトがしっかりした店もたくさんあります。主に内陸部、特に山側に点在しています。近くの農場や独自のネットワークで仕入れるこだわりの食材や、オーガニック食材がウリのところも少なくありません。

喫茶ひるねこ

福岡にあるヴィーガンレストランの中でも、長きにわたって信頼されてきた店、ひるねこ食堂が2020年初夏に糸島に移転し、喫茶として再始動しました。卵や乳製品はもちろん、動物性由来の食材は一切使用せず、精製された白砂糖、化学調味料も電子レンジも使いません。バーガーやピッツァの生地も北海道産の小麦と天然酵母を使った自家製。丁寧に手作りされる素材の味を感じる料理に、ヴィーガンでなくても多くのファンが惹きつけられています。
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アッカプントエッフェ

福岡市中央区でイタリアンレストランを営みながら、糸島で野菜を育てていたオーナーシェフの藤田浩さんとパートナーの弘子さんが、田舎暮らしが体験できる宿泊施設併設のレストランとして糸島に移転して7年。食材は、畑で採れる新鮮な野菜に、敷地内で育てる鶏の卵、山羊も飼って、地元のハンターからジビエを、そして魚介も近くの漁師から求めます。十坊山の麓から玄界灘を眺める宿泊施設は2部屋。素泊まりでも食事付きでも利用ができます。
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糸島での日常

糸島に移住したら、当然リアルな生活が始まります。生活必需品だって、どこで手に入るのかを覚えておく必要があります。糸島には小売店も多く、福岡市の繁華街までもバスや電車で繋がっています。宅配便サービスも親切なので、日常生活は街中とあまり変わりがありません。

ショッピングセンター

糸島の魅力は、自然や田舎での生活にあるのは確かです。しかし、時にはなんでも手に入るショッピングセンターは、都市生活に慣れた私たちのような人々には心強いものです。ピーナッツバター、トニックウォーター、ミューズリーなど、地域の直売所では手に入らないものがうっかり無くなった時は、イオンのような品揃え豊富な大型店舗は便利です。また、糸島暮らしに欠かせないのはDIY。ガーデニングだって日常になります。グッディやナフコなどのホームセンターは欠かせない存在になります。急に水着やシャツが必要になっても大丈夫、糸島にはユニクロもあります。

専門店

なんでも一度に揃うデパートやスーパーマーケットは、確かに便利です。しかし、何かに特化した専門店の存在は、わざわざ足を運ぶ価値のある存在です。例えば、トラヤミートセンターは、糸島の中でも決して便利とはいえない場所にありながら、食肉専門店として確固たる地位を確立しています。糸島産の和牛や豚肉、地鶏に加え、ダチョウやヘビといった驚きのラインナップです。精肉店ならではの唐揚げや焼豚など肉の惣菜も豊富で、地元ではトラミーという愛称で呼ばれています。また、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行うビーントゥバーチョコレートの専門店アナログクラフトチョコレートも、筑前前原駅近くにあります。

トラヤミートセンター
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アナログ クラフト チョコレート
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パワースポット

大地の力(気)がみなぎる場所、パワースポットが、糸島には多く存在します。古くより信仰の場であったところも多く、聖地として崇められている場合もあります。この縁起がよく、良好なエネルギーを得られる場所は、和製英語パワースポットがそのままの単語で、外国人にも注目されるようになっています。

櫻井神社

ここは「桜井神社」と「桜井大神宮」の2社からなる神社です。1610年6月に起こった大雷雨で雷と共に神様が現れたことをきっかけに、1625年には伊勢神宮の御分霊を分祀して桜井大神宮が建てられ、1632年に福岡藩の2代藩主黒田忠之公によって櫻井神社の現在の社殿が建てられました。高い木々に囲まれる境内は、清々しい空気に包まれています。
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神在神社の神石(かみありじんじゃのしんせき)

572年創建の神在神社から歩いて5分程、竹林の中に外周約16m、高さ約4mの巨石があります。2016年に神在神社の総代が、埋もれた存在だったこの巨石を再発見したことをきっかけに、しめ縄を張ってお祀りするようになったとか。パワースポットとしても人気があります。
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芥屋の大門(けやのおおと)

玄界灘の荒波にそそり立つ芥屋の大門。海食によってできた高さ64m、開口10m、奥行き90m、日本三大玄武洞の中でも最大のこの洞窟へのアクセスは、ボートのみ(3月中旬から11月くらいまで遊覧船が出ています)。
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福岡を拠点に情報発信を行う「Fukuoka Now」には、糸島に焦点を当てた「Itoshima Now」、そして、Instagramでも@FukuokaNow@ItoshimaNowは更新されています。

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Category
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Published: Apr 1, 2021 / Last Updated: Apr 2, 2021

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