糸島の玄関口・JR筑前前原駅から徒歩3分程の場所に、塩そばの店が10月29日にオープンした。店名「おしのちいたま」を後ろから読むと「またいちのしお」。そう!糸島半島で塩の製造を行う新三郎商店による新店が、糸島の町中にできたのだ。
メニューは「塩そば(¥1,300)」一本勝負。日本一の漁獲量を誇る糸島産の天然真鯛と、山中で放牧して育てられる黒岩土鶏、そして野菜を加えて作る滋味深き味わいのスープに、福岡の老舗製麺所・青木食産と共同開発した糸島産小麦を使った全粒麺。これに、リバーワイルド(福岡県うきは市)のハムのように繊細な味わいのチャーシュウ、旬の野菜の福岡県柳川産海苔巻、味たまご、ごぼう天が乗る。
まずは、スープを口に含み、全粒粉ならではの香ばしさが残る麺をいただこう。それから、ここ「おしのちいたま」ならではの楽しみを。添えられる塩は、製塩の際に樽の底に残る程重量も味もしっかりとした塩、焼いた海老の殻とブレンドした海老塩、金ごまとフレーク塩で作ったごま塩の3種。これを、オリジナルの木製レンゲにとり、スープに混ぜたり、麺に絡めたりしていただく。その都度、少しずつ味を変えるのもいいし、好みの味になるまで、スープ全体を整えるのもいい。
味変を楽しみながら食べると麺のおかわりがしたくなるけど、ご安心を。塩そばはおかわり(替え玉)自由だ。また、オイルと塩、醤油、スパイスなどで味付けした汁なしの「あえそば(¥300)」を替え玉として頼んで、異なる味わいで締めるのもいい。
ドリンクメニューも、糸島の二丈産の酒米で作られる吟醸純米酒と塩(¥600)、糸島クラフトビール(¥550)などほぼ糸島産。有田焼のオリジナル丼など、食器なども含めてもほぼ全てが九州内で作られたものが揃う。
古民家を丁寧に改装した店内は、これまで使われていた木材や土壁材を再利用したあたたかみのあるデザイン。壁一面に書かれた絵画は、製塩の際に出た炭で描かれたもの。
裏手には、庭もあり、テーブルや椅子を持ち出し、ビールや酒も楽しめるようになるとか。
オープンして落ち着いた頃には、塩麹唐揚げや地鶏の炭焼きがテイクアウト商品として登場する予定なので、裏庭や、近くの丸太池公園でかぶりつくのもいい。